・ある合同式 空舟 氏
ちょっと面白い合同式を発見しました。(平成24年4月22日付け)
p を素数とする。a、b、q を整数とし、q を平方非剰余とする。つまり、y2≡q (mod p) と
なる整数 y がないとする。このとき、
(a+b√q)p ≡ a−b√q (mod p)
が成り立つ。
例 p=3 のとき、整数を p で割った余りは、0、1、2 であるが、その余りを平方したものを
p で割った余りは、0、1 の場合しか起こらないので、2 は、p の平方非剰余となる。
そこで、q=2 とする。このとき、
(a+b)3=a3+3a2b+6ab2+2b3
ここで、 a3≡a (mod 3) 、3a2b≡0 (mod 3)
6ab2≡0 (mod 3) 、2b3≡−b (mod 3)
なので、 (a+b)3≡a−b (mod 3) が成り立つ。