・3元連立1次方程式の解法          よおすけ 氏

 例えば、次の方程式です。

  x+8y+2z=5 ・・・ (1)
  2x−6y+z=2 ・・・ (2)
  5x+6y+4z=14 ・・・ (3)

 (2)、(3)のzを右辺に移行して、

  2x−6y=2−z ・・・ (2)’
  5x+6y=14−4z ・・・ (3)’

 (2)’、(3)’から、 x=(16−5z)/7 、 y=(6−z)/14

 これらを(1)に代入して整理すれば、 5z=−5 より、 z=−1

  z=−1 を、 x=(16−5z)/7 、 y=(6−z)/14 に代入して、

   x=3 、y=1/2

 式の変形が面倒という欠点はありますが、このようにすると、ある1つの変数値を求めた
だけで残りの2つの変数値も一気に求められます。

 まだ、他に速くやれる方法はあったのかもしれないです。4次以上は決してお勧めはしま
せん。


(コメント) よおすけさんの方法は、平面(2)(3)の交線の方程式を求めて、その直線と平
      面の交点を求めるというものです。現在の学習指導要領では空間の直線・平面
      の方程式は削除されていますが、一昔前の学習指導要領では高校生に教えら
      れていました。

       x=(16−5z)/7 、 y=(6−z)/14 から、交線の方程式は、

       (16−7x)/5=6−14y=z となります。

       ただ、3元連立1次方程式の解法としては、あまり実戦的ではないです。素直に

        (2)×2−(1) より、 3x−20y=−1 ・・・ (4)

        (2)×4−(3) より、 3x−30y=−6 ・・・ (5)

       (4)−(5) より、 10y=5 なので、 y=1/2

        このとき、 3x=9 より、 x=3 で、 z=−1

     とした方が自然だと思います。

      中学数学で必ず習得すべき連立方程式の解法の技法として、「代入法」「等値法」
     も大切ですが、「加減法」が最も大切と思われます。「加減法」は、連立1次方程式の
     一般的解法である「掃き出し法」に通じるものであるからです。


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