・マグニチュード2 S.H氏
平成23年3月11日午後2時46分は長く記憶に留まる日となるだろう。突然襲った巨大
地震。その破壊力は凄まじく、東北地方太平洋沿岸部が壊滅的な被害を被った。ライブで
津波が陸地に押し寄せ、人、車、人家、船、・・・などを飲み込んでいく様子がTVで流され
た。とても居たたまれない気持ちになった。
気象庁発表の地震の大きさを表すマグニチュードも3度訂正され、3月13日現在「モーメ
ント マグニチュード9.0」と発表されている。これは、これまで世界が経験した巨大地震の
中で4番目に相当する規模だという。
地震波形の詳しい解析の結果、震源地周辺で巨大地震が3つ連続して起こったためだと
いう。
これまでの最大は、1960年のチリ地震(モーメント マグニチュード 9.5)である。
私自身、3月11日午後2時46分頃は、机に座り仕事をしていた。そのとき、今までに経
験のない大きな揺れを感じた。当初はすぐ治まるだろうと思ったが、揺れが継続して続くの
で、広場に避難した。揺れが治まってデスクに戻るとまた揺れが...。
今まで、新潟地震や宮城県沖地震を経験しているが、それとは明らかに異なる身の危険
を感じた。建物全体が横揺れし、どこかにつかまっていないと立っていられない状態だった。
それほどの大きな地震だったので、きっと震源は相模トラフかなと思っていたが、3時頃、
震源は宮城県で震度7という情報を聞いて驚いた。
ところで、マグニチュードは次のように定義される。
地震のエネルギーの大きさを E(単位は、J(ジュール))、マグニチュードを
M とすると、
log10E=4.8+1.5M
例 M=1 のとき、 log10E1=6.3 なので、 E1=1995262
M=2 のとき、 log10E2=7.8 なので、 E2=63095734
よって、 E2/E1=31.622781・・・
このことから、マグニチュードが1増えると、地震のエネルギーはおよそ32倍になること
が分かる。
1995年の阪神淡路大震災のマグニチュードは7.3、1923年の関東大震災のマグニ
チュードは7.9だったという。
単純に、エネルギーの大きさを計算すると、
M=7.3 のとき、 log10E3=15.75 なので、 E3=5.62341×1015
M=7.9 のとき、 log10E4=16.65 なので、 E4=4.46684×1016
M=9.0 のとき、 log10E5=18.3 なので、 E5=1.99562×1018
このとき、 E5/E3=3.548772×102 、E5/E4=4.467632×10
したがって、地震の規模から言うと、今回の「東北地方太平洋沖地震」は、
阪神淡路大震災の地震規模の 355倍ぐらい
関東大震災の地震規模の 45倍ぐらい
であることがうかがえる。凄まじい大きさである!
3月11日は、長い1日となった。いつも通勤に利用している高速道路は通行止め、一般
道路も大渋滞。職場の前方に見える道路上の車が全く止まったままだったので、もう少し
様子を見ることにした。職場を後にしたのが午後10時過ぎ。途中までは、あまり車もなく進
めたが、幹線道路に入ると、まだ渋滞は続いていた。歩道にはたくさん歩いている方がいら
れた。やっとのことで自宅にたどり着いたのが、午後11時半頃。
これだと、14日(月)もヤバイかな?