・摂氏と華氏                          S.H氏

 温度を示すのに、イギリスやアメリカでは華氏の温度計を用いていた。「用いていた」と過
去形なのは、1960年代後半から1970年代にかけてメートル法への切り換えの一環で、
摂氏の導入が図られたから。ただ、完全には切り替わらず、まだ使われることもあるという。
日本でいえば、「寸、尺、坪、・・・」等がときどき用いられるレベルだろうか。

 摂氏とは、提唱者のセルシウス(スウェーデン)の中国表記名「摂爾思」からきたもの。

 摂氏においては、水の融点(氷点)を0°、沸点を100°とし、水の融点(氷点)と沸点の
間は100度に区切られている。

 華氏とは、1724年に提唱したファーレンハイト(独)さんの中国表記名「華倫海特」からき
たもの。

 華氏においては、水の融点を32°F、沸点を212°Fとし、水の融点と沸点の間は180
度に区切られている。

 華氏の示度 y と摂氏の示度 x には、次の関係がある。

  y=(9/5)x+32=1.8x+32

例 華氏100度(100°F)は摂氏で約37.8度(37.8°C)である。

例 華氏−40度=摂氏−40度 である。

 主な摂氏と華氏の対応をまとめると下表のようになる。

摂氏 −20 −10 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
華氏 −4 14 32 50 68 86 104 122 140 158 176 194 212

 摂氏で10°上がる毎に、華氏では18°Fずつ上がるという特徴がある。

 ファーレンハイトは、測定できた最も低い室外の温度を0度、自分の体温を100度にしよ
うとしたらしい。

 実生活において、気温の変化は、0°F から 100°F の範囲に収まることから、生活感
覚に直結した温度目盛として欧米の方達には根強い人気があるのかもしれない。



                                             投稿一覧に戻る