・ ジャンケンの極意 S.H氏
世の中に、ジャンケンに強いと言われる人がいる。ジャンケンをして、当然のようにほとん
どの人に勝ってしまう。何故だろうと、いつも不思議に思っていた。数学的には、ジャンケン
をして、勝つ確率は、1/3、負ける確率は1/3、あいこになる確率は、1/3
で同等のはずな
のに...である。
この長年の疑問が氷解する記事が、平成21年5月5日付の朝日新聞朝刊
Do 科学 「3を極める」
に掲載された。
芹沢光雄教授(桜美林大学)は、大学生・社会人の725人に延べ11567回のジャンケン
をしてもらったところ、
グー チョキ パー
「グー」「チョキ」「パー」の出現回数は、それぞれ、
「グー」 : 4054回 、 「チョキ」: 3664回 、 「パー」 :3849回
になったという。
11567÷3≒3856(回) なので、それぞれの出現頻度は平均値に対して、
「グー」 : 1.05倍 、 「チョキ」: 0.95倍 、 「パー」 :1.00倍
となる。すなわち、「グー」は、「チョキ」よりも、1.11倍も出やすい手となっている。
記事に依れば、「人は、警戒心を持つと拳を握る傾向がある」とのことで、我が身を振り
返ってみると、「確かにそうかなあ...?」と思う。ジャンケンに投げやりな人は解放感か
らか、もしくは握ることの面倒さからか「パー」を出す傾向が強いような気もする。
相手が勝とうと思って緊張しているような場合は、「パー」を出すと勝ちやすいということ
かな?相手が勝負に拘らず、投げやりだと思えば、「チョキ」を出すと勝ちやすいのかな?
今度ジャンケンする機会があったら、この作戦を実験してみよう!
(追記) 平成22年12月5日付け
最近、TVで「ジャンケン必勝法」なるものをやっていた。
ジャンケンに勝つには3つの必勝法があるという。
(1) ジャンケンに慣れていない人、ジャンケンをすることに緊張している人に対しては、
「パー」を出す。・・・ 緊張している人は「グー」を出しやすいという...。
(2) あいこの後は、あいこに負ける手を出す。
(3) 次に出す手を宣言し、宣言した手を出す。
(コメント) このような必勝法を知らない人とジャンケンをする場合は有効だろうが、もしも
互いにこの必勝法を知っていたら...。やはり、ジャンケンの勝つ確率は、1/3
に落ち着くのかな?