・ 年の差問題                     S.H氏

 和算に次のような問題がある。

 兄弟5人の年齢の合計は110である。長男と次男、次男と三男、三男と四男、四男と五
男の年の差が、それぞれ
                  8 、 5 、 3 、 7

であるとき、それぞれの年齢を求めよ。


 方程式を知っていれば、長男の年齢を x として、

    x+(x−8)+(x−8−5)+(x−8−5−3)+(x−8−5−3−7)=110

       5x−60=110  より、  5x=170    よって、 x=34

 したがって、兄弟5人の年齢は、 34 、 26 、 21 、 18 、 11

と簡単に求まるだろう。

 でも、これでは何となく味気なさを感じる。和算では次のように計算されるようだ。


   左表の計算から、 170÷5=34

   これが、長男の年齢である。

   残りは順次求められる。




 この和算の考えは、でこぼこの図形を長方形に整形するアイデアである。

          

 このような柔軟な考え方ができた和算家に思わず感動してしまう。



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