・ レンズの口径 S.H氏
最近、6年前に買ったデジタルカメラ(当HPに掲載の画像は全てこのカメラによる!)の
調子が悪くなった(電源を入れると画像にとんでもない色がカビのように方々に出現)ので
新しいデジタルカメラを購入した。画素数も大幅にアップし、光学的な倍率も大幅に向上し、
それで、値段は6年前の半額以下という事実に驚いた。
我が家には一眼レフの銀塩カメラもあるが、現像に出す手間が面倒で最近は全く使って
いない。多分、レンズにはカビが生えて目も当てられない状態になっていることだろう。(見
るのが怖くて、収納箱を開ける勇気がない!)
私が初めて「カメラ」というものに触れたのは随分昔の子供の頃であるが、当然その頃に
はデジタルカメラなどなく銀塩カメラばかりで、自分で露出や絞りを調整する必要があった。
カメラには何やら怪しげな数字が並んでいた。
1.4 2 2.8 4 5.6 8 11 16 22 32 45 64 ・・・
これは、F値(絞り)と言われ、 (レンズの焦点距離)÷(レンズの口径) により求められ
たものであるなどということは、その当時は知るよしもなかった。
F値はレンズが光を通す量を表していて、数字が小さいほどより多くの光を通し、大きい
ほど光を通さないという。
それよりも、上記のような不規則そうに見える数字の並び方に不思議さを感じた。
上記で述べたことから、
F=f/(2r) ( f : レンズの焦点距離、 2r : レンズの口径)
であるので、 r=f/(2F) が成り立つ。
レンズを通過する光の量Qは明らかにレンズの面積に比例する。比例定数を、α
とすれば、
Q=απr2 (π : 円周率)
なので、 Q=απf2/(4F2)=β(1/F2) となる。 ただし、 β=απf2/4
したがって、 レンズを通過する光の量Qは、F値の2乗に反比例する。
光の量を、半分ずつ減らしていくというのは、ごく自然な発想だろう。この自然な発想を生
かすために、F値の方は、公比が倍の等比数列になっているのだ。
1.4 2 2.8 4 5.6 8 11 16 22 32 45 64 ・・・
というF値の数列を、
()2 2 4 4 8 ・・・・・・・
という見方で見ると、なぜかスッキリする。