・ 紙のサイズ S.H氏
学校現場では、公文書は「A版」で作成することになっているが、テスト用紙やら会議資料
やら、依然としてA版、B版が入り乱れている。大きさがまちまちで、整理しづらいことこの上
ない。
B5版程度が見やすく感じるが、これは、これまでの慣れなのかもしれない。それにしても
確実に言えることは、A4版では余白がありすぎて紙の大いなる無駄遣いをしているのでは
ないかという点である。
1993(平成5)年に、国際的な視野から行政文書はA版でということになったが、学校現
場には馴染まないように思う。
もともとは、A版はドイツの規格、B版は江戸時代の御三家(尾張・紀伊・水戸)が使ってい
た美濃版が源流らしい。
A版、B版ともに、1:の比の長方形を2分割していくが、最初の紙の大きさが異なる。
A1版は、594mm×841mm の大きさであるが、これは、
いつくしまあまのはしだて
また、B1版は、728mm×1030mm の大きさであるが、これは、
なにわのとうさん
と覚えるといいらしい。(平成18年11月17日朝日新聞より)
この覚え方をマスターすると、A4やB5の紙の大きさが瞬時に言えるかな?
(追記) 当HPがいつもお世話になっている「らすかる」さんから、紙のサイズについて、ご
教示いただいた。(平成18年11月20日付け)以前、興味を持っていろいろ調査し
たことがあるとのこと。
A版、B版のおおもとは、それぞれA0版、B0版で、そのサイズは、
A0版: 841mm×1189mm
B0版:1030mm×1456mm
と決められている。
らすかるさんは、十数年前にそれらの面積を計算して、
A0版: 0.999949m2
B0版: 1.499680m2
ということから、
A0版の面積は、1m2
B0版の面積は、1.5m2
に気づかれたそうである。
これを利用すると、数学関係の人なら、「1m2」と「1.5m2」だけ覚えておけば、計算で出
せるので、紙サイズの数字は特に覚えなくても済むのではないかとのことである。
因みに、その計算を示すと、
面積
1m2 で、辺の比は、1: から、一辺 x は、 x2=1 を満たす。
よって、x2=1/ から、x=0.840896・・・ で、他辺は、x=1.189207・・・
mm単位に四捨五入して、 841mm×1189mm が、A0版の紙のサイズとなる。
同様にして、
面積
1.5m2 で、辺の比は、1: から、一辺 x は、 x2=1.5 を満たす。
よって、x2=1.5/ から、x=1.029883・・・ で、他辺は、x=1.456475・・・
mm単位に四捨五入して、 1030mm×1456mm が、B0版の紙のサイズとなる。
これから、長辺を半分(端数は切り捨て)にしていけば、A1、A2、・・・、B1、B2、・・・と
すべて規格値と同じ値を計算することができる。
(コメント) 上記の計算では、2の4乗根を求めないとできないので、「√機能付きの電卓」
を使用するのが前提でしょうか?
電卓がなくてもいいように、A0版、B0版のサイズの覚え方を考えてみた。
A0版: 841mm×1189mm
欲しい いい役 (← はしいを「ほしい」とするのは少し苦しいかな?)
B0版:1030mm×1456mm
倒産 年越せん (← 6を「む」として「ん」とするのは少し苦しいかな?)