・ 上手い計算4 S.H氏
世の中には、「う〜ん、これは上手い、上手すぎる!」と感嘆せざるをえない計算がある。
次の定積分の計算も、その一つだろうと思う。
問題 次の定積分を求めよ。
通常、定積分は、不定積分
を求めてから、定積分の上端、下端の数字を代入して、その差から定積分の値が導かれ
るが、この不定積分を簡単な初等関数で表すことは出来そうにない...雰囲気!
この困難さに対して、次のような鮮やかな解法が存在する。
(解) 媒介変数 t を用いて、
とおく。 このとき、
なので、
F(t) = log( t + 1 ) + C (Cは積分定数)
ここで、 F(0) = 0 なので、 C=0 より、 F(t) =
log( t + 1 )
よって、
(終)
(コメント) 不定積分が求まらないのに、定積分の値が求められるなんて、何とも不思議
ですね!分母の log x が約分されて消える瞬間に「ゾクッゾクツ!」ときました。