今更ながらの年越しネタですけれども、一種の感動を覚えましたのでご紹介いたします。
問題 (1349^3+675^3)/(1349^3+674^3) = (1349+675)/(1349+674) = 2024/2023
こんなことができるのはどんな年でしょう?
DD++ さんからのコメントです。(令和6年2月6日付け)
来年なら、
(4049^3+2026^3)/(4049^3+2023^3) = (4049+2026)/(4049+2023) = 2025/2024
みたいなことですよね? 任意の年でできるような?
H.Nakao さんからのコメントです。(令和6年2月6日付け)
n∈Z、n≡1 (mod 3) のとき、[a,b,c]=[(2*n+1)/3,(n+2)/3,(n-1)/3] は、
a、b、c∈Z で、 (a^3+b^3)/(a^3+c^3)=(a+b)/(a+c)=(n+1)/n 、(a+b)=(a+c)+1
を満たす。また、n∈Z-{0} に対して、
(a^3+b^3)/(a^3+c^3)=(a+b)/(a+c)=(n+1)/n 、(a+b)=(a+c)+1
が整数解 [a,b,c] を持つならば、n≡1 (mod 3) である。
以上より、最終行の分母 n が、「n≡1 (mod 3)」を満たすときであり、そのときに限り可能。
(コメント) H.Nakao さん、一般的な公式をありがとうございます。
公式によれば、n=4(≡1 (mod 3))のとき、a=3、b=2、c=1 とおけば、
(33+23)/(33+13)=35/28=5/4=(3+2)/(3+1)
同様に、n=6073(≡1 (mod 3))とおけば、a=4049、b=2025、c=2024 とな
るので、
(40493+20253)/(40493+20243)
=74684695274/74672399473
=(2*7*139*3037*12637)/(7*139*6073*12637)
=6074/6073=(4049+2025)/(4049+2024)
DD++ さんの
(4049^3+2026^3)/(4049^3+2023^3) = (4049+2026)/(4049+2023) = 2025/2024
と若干異なるが、DD++ さんは、どうやってこの式を見出したのだろうか?
Dengan kesaktian Indukmu さんからのコメントです。(令和6年2月7日付け)
恒等式 ((x+y)^3+y^3)/(x^3+(x+y)^3) = ((x+y)+y)/(x+(x+y)) から出発しました。
x+2y=2024 、2x+y=2023 を解いて、x=675 、y=674 を得ました。
このやり方では、 3x+3y=2023+2024 で、右辺が 3 の倍数となりうまくいきます。
H.Nakao さんからは、こちらのルートを厳密に示していただきました。
一方において、DD++ さんによるご教示には私はとても驚きました。なるほど、約分……が
うまく働いています。
詳しい解説をお願い申し上げます。
DD++ さんからのコメントです。(令和6年2月7日付け)
じゃあ、Dengan kesaktian Indukmu さんに乗っかる形で...。
2 番目の辺が規約分数である必要はないので、 x+2y=2024k 、2x+y=2023k であればよ
く、 3x+3y=(2023+2024)k となったときに、括弧内が 3 の倍数でなくても k が 3 の倍数であ
れば何も問題ないというだけの話です。
ところで、 (7^3+7^3)/(8^3+5^3) = (7+7)/(8+5) = 14/13 みたいなパターンって、この問題
においてアリですかね?
DD++ さんからのコメントです。(令和6年2月8日付け)
4 数バラバラもありだという前提で。
(3N+2)/(3N+1) 型以外も作れはするものの、この形の方がいろんな式で作れることが多い
ようですね。
(1025^3+999^3)/(1034^3+989^3) = (1025+999)/(1034+989) = 2024/2023
Dengan kesaktian Indukmu さんからのコメントです。(令和6年2月9日付け)
(1025^3+999^3)/(1034^3+989^3) = (1025+999)/(1034+989) = 2024/2023
大変に興味深いです。
DD++ さんからのコメントです。(令和6年2月10日付け)
a*b = c*d を見たす 4 数 a、b、c、d に対し、
p = a+b-c 、q = a+b-d 、r = c+d-a 、s = c+d-b
とすると、 (p^3+q^3)/(r^3+s^3) = (p+q)/(r+s) が成り立ちます。
※ p、q、r、s が整数であれば、a、b、c、d が整数である必要はありません。
※ a = (2x+y)/3 、b = 2(x+2y)/3 、c = (x+2y)/3 、d = 2(2x+y)/3
とすれば、Dengan kesaktian Indukmu さんが用いた式になります。
(a+b)-(c+d) = k であるとき、(p+q)-(r+s) = 3k になるので、k = 1/3 になるようにするか、
p+q が 3 の倍数になるようにしながら k = 1 にするかで、今回の目的のように、分子が分母
より 1 だけ大きい分数が得られます。
また、(a+b)-(c+d) = k を要請する場合、
p = a+b-c = d+k 、q = a+b-d = c+k 、r = c+d-a = b-k 、s = c+d-b = a-k
となり、整数にする調整が多少楽になります。
例1 (a+b)-(c+d) = 1/3 と a*b = c*d = 400/9 を要請して、
a = 16/3 、b = 25/3 、c = 20/3 、d = 20/3 とすると、p = 7 、q = 7 、r = 8 、s = 5
が
得られ、14/13 が作れます。
例2 (a+b)-(c+d) = 1/3 と a*b = c*d = 1120/9 を要請して、
a = 28/3 、b = 40/3 、c = 32/3 、d = 35/3 とすると、p = 12 、q = 11 、r = 13 、s
= 9
が得られ、23/22 が作れます。
例3 (a+b)-(c+d) = 1 と a*b = c*d = 2*2024*2025 を要請して、
a = 2024 、b = 4050 、c = 2025 、d = 4048 とすると、
p = 4049 q = 2026 、r = 4049 、s = 2023 が得られ、6075/6072 = 2025/2024 が得られ
ます。
例4 (a+b)-(c+d) = 1/3 と a*b = c*d = 2*2023*2024/9 を要請して、
a = 2023/3 、b = 4048/3 、c = 2024/3 、d = 4046/3 とすると、
p = 1349 、q = 675 、r = 1349 、s = 674 が得られ、2024/2023 が得られます。
例5 (a+b)-(c+d) = 1/3 と a*b = c*d = 28*29*106*107/9 を要請して、
a = 2968/3 、b = 3103/3 、c = 2996/3 、d = 3074/3 とすると、
p = 1025 、q = 999 、r = 1034 、s = 989 が得られ、2024/2023 が得られます。
Dengan kesaktian Indukmu さんからのコメントです。(令和6年2月10日付け)
大魔導士の呪文を聞いているようで、ビビリました。ヽ(*゚ー゚*)ノ
理解に努めようと思います。拘束条件つきの恒等式って素敵ですね。
以下、工事中!