・微係数の逆数和        Dengan kesaktian Indukmu 氏

 n > 1 とします。n 次の多項式 P(x) について、方程式 P(x) = 0 が n 個の実数解を持ち、
重解はないものとします。また、P(x) の導関数を Q(x) とします。このとき、q を

 q = Σ (1 /Q(x)) (但し n 個の実数解について総和するものとします。 )

で定義します。

 質問をさせてください。: q は 任意の P(x) について、常に 0 となりますか?

※某所でみかけて、ちょっとビックリしてしまいました。初めて知りました。

 たとえば、P(x) = x^3 -3*x -8*x -4 で試してみたところ

 q = (1/(16-3*2^(5/2))) +(1/(16+3*2^(5/2))) +1 = 0

となりました。

 証明か反例があれば御教示をくださいませ。


 at さんからのコメントです。(令和5年11月29日付け)

 常に「0」 となります。次のファイルの67ページ(Page Number:323)をご覧ください。
より一般的な結果が載っています。

 https://cms.math.ca/wp-content/uploads/crux-pdfs/CRUXv32n5.pdf
(Canadian Mathematical Society の「Crux Mathematicorum 2006年9月号」)


(コメント) 数学オリンピックの問題という趣...かな?

 P(x)=a(x-α)(x-β) に対して、Q(x)=a(x-α+x-β)=2a(x-(α+β)/2)

このとき、確かに、q=1/Q(α)+1/Q(β)=(1/a)(1/(α-β)+1/(β-α))=0 と

なりますね!


 Dengan kesaktian Indukmu さんからのコメントです。(令和5年11月30日付け)

 at さん、誠に有難うございます。早速勉強します。


 DD++ さんからのコメントです。(令和5年11月30日付け)

 「q = 0」 はわりと自明じゃないでしょうか?

 方程式 P(x) = t の n 個の実数解の合計を S(t) とすると、
(ただし t はこの方程式が n 個の異なる実数解を持つ範囲を動く)

q というのは S’(0) のことなわけですが、n≧2 であれば、解と係数の関係より S(t) はそも
そも定数関数です。


 Dengan kesaktian Indukmu さんからのコメントです。(令和5年12月1日付け)

 DD++ さんに御教示を頂きましたところの《q というのは S’(0) 》が理解できませんでした。

 ひどく簡単なことに違いないと思いますけれども。恥ずかしながらお願いいたします。噛み
砕いて御教示を頂けないでしょうか。宜しくお願い致します。


 DD++ さんからのコメントです。(令和5年12月2日付け)

 Dengan kesaktian Indukmu さん、こんな感じで伝わりますでしょうか?

 方程式 P(x) = 0 の解を小さい順に x = a[k] (1≦k≦n)とします。

 曲線 y = P(x) と直線 y = 0 が、各 (a[k],0) に交点を作っている感じで図を思い浮かべて
ください。

 ここから、直線 y = 0 をほんのわずかに上下にずらして y = t に移動させます。すると、各
交点 (a[k],0) も少し移動して y 座標が t になりますね。

 このとき、各交点のごく近くでは曲線は、ほぼ傾き Q(a[k]) の直線になっており、交点は当
然それをなぞるように移動します。

 したがって、x 座標の変化は、y 座標の変化 t の 1/Q(a[k]) 倍となっています。

 ということは、「交点の x 座標の合計 S(t) は、S(0) から qt だけ増加する」わけですが、
実はこの文だけ見れば、q は微分係数 S’(0) の定義そのものです。


 Dengan kesaktian Indukmu さんからのコメントです。(令和5年12月2日付け)

 オオオ!!! DD++さん、有難うございます。私にも見えました。



  以下、工事中!



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