・ 10が表せない! S.H氏
平成17年11月13日付け朝日新聞朝刊の「DO科学」のページで、万人が楽しめる数学
入門の書籍がいくつか紹介されていた。
その中には私の高校の同級生が訳された本も紹介されていたが、私が一番注目をした記
事は、群馬大学教育学部教授の瀬山士郎さんの書かれた本「計算のひみつ」の中にあると
いう次のような問題である。
1から9まで足すと45。じゃ、その9つの数を足したり引いたりして10ができるかっ
ていうとできない! それはなぜか?
実際に瀬山さんの本を読んでいないので解答は推測になってしまうが、多分次のように答
えるのがエレガントであろう。
1から9までの数を2で割った余りで分類する。
余りが0 ・・・ 2、4、6、8
余りが1 ・・・ 1、3、5、7、9
いま、9つの数を足したり引いたりしてできる数を、S とおく。
余りが 0 の数の符号が+でも−でも、S を2で割った余りには影響しない。
余りが 1 の数の符号が+でも−でも、必ず2つを組み合わせると、余りが
0 になる。しか
るに、余りが 1 の数は 5 個あるので、S を2で割った余りは、1でなければならない。
ところが、10 を2で割った余りは 0 なので、S=10 になるようなことは起こりえない。
瀬山さんの本ではどう説明されているか、今度本屋さんで立ち読みしようっと!