・ 垂直に立てる                    S.H氏

 平成17年7月23日(土)、特番「世界一受けたい授業」(日本テレビ系 19:00〜20:54)
に秋山 仁 先生が登場された。先生は、いろいろな小道具を用いて、難しい数学の話
を視覚的に分かりやすく紹介してくれる。

 今回は、「ピタゴラスの定理」に関する話題が面白かった。

 秋山先生は、何とわずか 7 秒で、数式を使わずに、ピタゴラスの定理を証明された。
当初、水の移動で示すのかと思ったが、今回は、素晴らしい教具を開発されていた。

 番組中に教具の説明はなかったが、おそらく次のようなものであったと考えられる。
(しまった! ビデオを録っておくんだった...。)

  

 左の図形を回転させていくと、色分けされた図形が「ストン、ストン、・・・」と右図のように
入っていく様は感動ものであった。

 でも、次の話題「地面に垂直に棒を立てる」には疑問を感じた。

 番組ではボールやら紐やら用意されていて、それらを用いて地面に垂直になるように棒
を立てるわけだが、伊集院さんや久本さんの考えられた方法「重力を利用(下図を参照)」
がベストの解答だと最初思った。
              

 でも、秋山先生から「正解!」という声を聞くことが出来なかった。確かに、重力は万有
引力と遠心力との合力だし、地球は完全な球体ではないし、そんな理由から「No!」と判
断されたのだろう。

 正解は、紐を12等分毎に色を付けて、3:4:5 の直角三角形の性質を使うというもので
あった。
        

 この操作を、もう一度別の位置で行い、垂直を確定するのだという。でも、この方法だと、
誤差が大きくないだろうか?

 紐を24等分毎に色を付けて、次のような形で垂直を作る方が適切ではないだろうか?
(もちろん、地面は平面と仮定)
        

 上図の紐で作られた図形は一筆書き可能なので、作業に無理はないと思う。番組を見
て、率直に思った感想である。

( でも、紐だけを用いて、12等分毎に色を付けることは本当に可能なのだろうか。いま、
 ふと思った疑問である。ここは、等距離に目印を付けていくと解釈した方がいいのかも
 しれない。)

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