・6乗の和                               GAI 氏

 A^3+B^3=C^3 には自然数解が存在しないことが証明されましたが、A^4+B^4+C^4=D^4
には、

  95800^4+217519^4+414560^4=422481^4

  2682440^4+15365639^4+18796760^4=20615673^4

など立派に自然数解がある。同じく、A^5+B^5+C^5+D^5=E^5 では、

  27^5+84^5+110^5+133^5=144^5

  55^5+3183^5+28969^5+85282^5=85359^5

と、やはり解は存在する。そこで、A^6+B^6+C^6+D^6+E^6=F^6 には果たして自然数解は
存在するのかしないのか?

 これは調査中なのか、それとも存在できないことが証明されているのか?色々調べてみ
ましたが、この等式での実例は探せませんでした。

 なお、7個の6乗数の和で、

  74^6+234^6+402^6+474^6+702^6+894^6+1077^6=1141^6

は見つけられている様です。これについての情報をお知りの方は知らせて下さい。


 らすかるさんからのコメントです。(令和4年9月9日付け)

 もし、「存在できないことが証明されている」としたら、「A264764」の第5項に「0」が入れられ
るはずなので、少なくとも非存在の証明はされていないと思います。


 Dengan kesaktian Indukmu さんからのコメントです。(令和4年9月9日付け)

 7項の6乗数の総和が6乗数となる式は、GAIさんから御提示頂いた式の他にも、たとえば、

  1645^6 = 1560^6 + 1299^6 + 864^6 + 702^6 + 618^6 + 430^6 + 150^6
  (Jean-Charles Meyrignac, 1999)

など、幾つかが見つけられているようですね。こうした式をデータベース化しているサイトが
ありまして、上記はそこから引きました。

 一方、

・6項の6乗数の総和が6乗数となる式
・5項の6乗数の総和が6乗数となる式

は、このデータベースには登録されていないようです。

■御参考データベース: Computing Minimal Equal Sums Of Like Powers


 GAI さんからのコメントです。(令和4年9月10日付け)

 上記のデータベースでの情報は物凄いですね。色々な人が世界各地で膨大な時間を費や
して、ふとした疑問に真剣に取り組んでいる有様は、佐渡金山や石見銀山に見るような地下
に張り巡らされている鉱脈を掘って突き進む、鉱山師の姿を彷彿と思い起こされます。現代
においては個人で掘り進むというより、どれだけ他人が掘った特色や系統を総合的に観察、
分類していけるかが重要なんじゃないかと感じてしまう。こんな情報を集めれるリテラシーを
鍛えねばと思います。

 なお、このデータをソートして観察していたら、taxi cab 的造りで(6,3,3)のパターンが1934年
Subba Rao氏が見つけたという

  3^6+19^6+22^6=10^6+15^6+23^6

だけしか登録されていなかったので、少し範囲を広げて検索してみたら、

  36^6+37^6+67^6=15^6+52^6+65^6

  33^6+47^6+74^6=23^6+54^6+73^6

  32^6+43^6+81^6=3^6+55^6+80^6

  37^6+50^6+81^6=11^6+65^6+78^6

などが比較的簡単に探すことができました。

 そういえば、Degan さんのペンネームは「モスラの歌」からきているのですか?


 HN「うんざりはちべえ」さんからのコメントです。(令和4年9月10日付け)

 6個の場合、

 a^6+b^6+c^6+d^6+e^6+f^6+y^6=x^6 より、 a^6+b^6+c^6+d^6+e^6+f^6=x^6-y^6 から、

 a^6+b^6+c^6+d^6+e^6+f^6=(x^3+y^3)(x^3-y^3)=(x+y)(x^2-xy+y^2)(x-y)(x^2+xy+y^2)

故に、 a^6+b^6+c^6+d^6+e^6+f^6=x^6-y^6=g^6 となるgは存在しない。

また、5個の場合、

 a^6+b^6+c^6+d^6+e^6+y^6=x^6 より、 a^6+b^6+c^6+d^6+e^6=x^6-y^6 から、

 a^6+b^6+c^6+d^6+e^6=(x^3+y^3)(x^3-y^3)=(x+y)(x^2-xy+y^2)(x-y)(x^2+xy+y^2)

故に、 a^6+b^6+c^6+d^6+e^6=x^6-y^6=f^6 となるfは存在しない。

というのは、どうでしょう?

 7個でも、

 a^6+b^6+c^6+d^6+e^6+f^6+g^6+y^6=x^6 より、 a^6+b^6+c^6+d^6+e^6+f^6+g^6=x^6-y^6

から、 a^6+b^6+c^6+d^6+e^6+f^6+g^6=(x+y)(x^2-xy+y^2)(x-y)(x^2+xy+y^2)

故に、 a^6+b^6+c^6+d^6+e^6+f^6+g^6=x^6-y^6=h^6 となるhは存在しない。

となってしまうな...だめでした。

 a^3+b^3+y^3=x^3 より、 a^3+b^3=x^3-y^3=(x-y)(x^2+xy+y^2)

故に、 a^3+b^3=c^3 となるcは存在しない、という具合に、フェルマーの最終定理もできて
しまうなあ?

 そうか、x^6-y^6となる必要はないんだ。x^3-y^3もおなじ。7個の場合、合計数の素因数
分解が、u^6 v^6 z^6・・・であれば良く、 6個でも、5個でも、おなじ。

 フェルマーの最終定理もおなじで、a^3+b^3+y^3=x^3でなくて、a^3+b^3=c^3 であればいい
んだな...うっかりでした。


 Dengan kesaktian Indukmu さんからのコメントです。(令和4年9月10日付け)

 GAI さん、御明察です。ペンネームは「モスラの歌」からです。この曲のカバーはいくつも出
ていますが、やはり、御初代様によるものが一番の好みです。

 さて、話題を戻しますけれども。

 GAI さんが探しておられた (6,1,5)の他、 (6,2,4)も、《探索すべし》というニーズがあった模様
でして、そこで一挙両得の探索として、(6,2,5)を組織的に試みるプロジェクトがあったようです。
(変数のひとつが 0 であればという)

 そして、(6, 2, 5)は多量にみつかりましたが、(6,1,5)も (6,2,4)も見つからなかったようです。
今回は以下を見て投稿しております。

arXiv:1108.0462v1[math.NT]2Aug2011

All solutions of the Diophantine equation
a^6 + b^6 = c^6 + d^6 + e^6 + f^6 + g^6 for a, b, c, d, e, f, g < 250000
found with a distributed Boinc project
Robert Gerbicz
Jean-Charles Meyrignac
Uwe Beckert
August, 2011

※未来から見たら小さいレンジでの探索なのでしょうけれども…、(6,1,5)や (6,2,4)がひとつや
 ふたつ見つかったしても〔仮定法過去〕私には不思議とは思えません。以上です。



  以下、工事中!



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