・ギャンブルの考察                         GAI 氏

 1000人がそれぞれコイントスを 2、4、6、・・・ と偶数回行っていき、コインの裏と表が出た
回数が同じになった時点で止めていくとする。同数にならないなら、1000回まで投げ続けて
行けるものとする。

 さてこの時、

(1) 2回のトスの時点で止める。
(2) 4回のトスの時点で止める。
(3) 6回のトスの時点で止める。
(4) 8回のトスの時点で止める。
(5) 1000回のトスでも同数にならない。

 それぞれに相当する人数はどれほどと予測出来るか?


 らすかるさんからのコメントです。(令和4年2月4日付け)

 ちょうど2n回目に表と裏が同じになる確率は、(2n-2)C(n-1)/(n*2^(2n-1))なので、期待人
数は、
    1000*(2n-2)C(n-1)/(n*2^(2n-1)) (人)


 Dengan kesaktian Indukmu  さんからのコメントです。(令和4年2月4日付け)

 コイントスで表が出る確率を p とし、(2*n)回めのトスの時点で止める人数の期待値は、

  1000*((p*(1-p)+(1-p)*p)^(n-1))*(p^2+(1-p)^2)

ということでしょうか?

※どこか間違っているのかもしれません。


 らすかるさんからのコメントです。(令和4年2月4日付け)

 p=1/2 として、n=2 のとき、 ((p*(1-p)+(1-p)*p)^(n-1))*(p^2+(1-p)^2)=1/4 となりますが、
2n=4回目までのパターン

 oooo  ooox  ooxo  ooxx  oxoo  oxox  oxxo  oxxx  xooo  xoox  xoxo
 xoxx  xxoo  xxox  xxxo  xxxx

のうち、4回目で止めるのは、 ooxx と xxoo の2通りしかありませんので、正しい確率は、
1/8になると思います。


 Dengan kesaktian Indukmu さんからのコメントです。(令和4年2月4日付け)

 らすかるさん、有り難うございました。恥ずかしながら、ジュース後に2本連続で勝って勝負
がつく(試合停止)について考えようとしていました。全然ダメ。


 GAI さんからのコメントです。(令和4年2月4日付け)

 自分なりに考えていた過程は、

 4 で終了は 4C2=6 通りで、(1;表、0;裏)

 1100  1010  1001  0110  0101  0011

のうち、 1100  0011 が条件を満たすので、その確率が、2/2^4=1/8

 6 で終了は 6C3=20 通りで、

 110010  110001  001101  001110

が条件を満たし、その確率は、4/2^6=1/16

 8 で終了は 8C4=70 通りで、

 11110000  11101000  11100100  11011000  11010100  00101011  00100111
 00011011  00010111  00001111

の10通りが適し(実際70の全パターンを構成して調べた。)、その確率は、10/2^8=5/128

 次もやろうと試みたが、10C5=252 通りもあったので、調査する気が萎えました。

 1000回も試みるも、同数に至らない確率は全く分からず、プログラムで疑似実験を5回ほ
ど行い、その平均から、25人ほどだろうと予想していたんですが、らすかるさんの公式を
使って、その人数の理論値が、25.225018・・・・(人)が与えられることになり、納得できました。

 しかし、例の公式がなぜ作れるのか未だに分からずにいます。

 ランダムに配列を人工的に構成してみると、無意識の内に表と裏は半々になるように調整
していく癖が出る。表が 6〜9 回続いても、別にランダムだから過去の結果にとらわれず現
象が起こっていくのだから、そんな現象は充分あり得る。ギャンブルで陥る罠が、このランダ
ムさが起こす現象に、ついつい騙されてしまうのが原因なんだろうかと思ってしまう。


 らすかるさんからのコメントです。(令和4年2月4日付け)

 例の公式がなぜ作れるのか

 考え方は、カタラン数の式を作る時に使う方法と同じです。

 例えば、「8回で終了」として(0,0)が出発地点、表で右に+1、裏で上に+1とすると、「8回後に

表と裏が同数」は、「(4,4)に到達」ですが、(0,0)から(4,4)に到達する8C4通りには、もちろん

(1,1)、(2,2)、(3,3) を通過するパターンも含まれています。

 つまり、(1,1)、(2,2)、(3,3) を通らずに、(0,0)から(4,4)に到達するパターンの数を求めれば
よいわけです。

 このパターンには、

  (0,0)→(0,1)→…→(3,4)→(4,4)のパターン(上側を通る)と

  (0,0)→(1,0)→…→(4,3)→(4,4)のパターン(下側を通る)

の2通りがありますが、対称ですから片側を計算して、2倍すれば十分です。

 (0,0)→(0,1)→…→(3,4)→(4,4) のパターンは、(0,1)から(3,4)に到達するのが6C3通りで、

このうち、(1,1)、(2,2)、(3,3) のいずれかを通過するものは、そのどれかを最初に通過した瞬

間に、y=x に関して反転すれば、終着点が(4,3)になりますので、6C3通りのうち (1,1)、(2,2)、

(3,3) のいずれかを通過するパターンは、(0,1)から(4,3)に到達する6C2通りです。

 よって、「ちょうど8回で終了」となるパターンは、(6C3-6C2)×2=10 通りですから、確率は

10/2^8=5/128となります。

 一般の2nでは、 2{(2n-2)C(n-1)-(2n-2)C(n-2)}÷2^(2n) … (※) となりますが、

  (2n-2)C(n-1)-(2n-2)C(n-2)=(2n-2)!/{n!(n-1)!}=(2n-2)C(n-1)/n

と簡略化できますので、

2{(2n-2)C(n-1)-(2n-2)C(n-2)}÷2^(2n)
=2{(2n-2)C(n-1)/n}÷2^(2n)
=(2n-2)C(n-1)/(n*2^(2n-1))

という式になります。

# (※)の式では、n=1のとき不都合ですが、変形した最後の式は、n=1でも通用する式になっ
 ています。



  以下、工事中!



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