・22年度大学入学共通テスト                S.H 氏

 2回目の大学入学共通テストが令和4年1月15日・16日の両日行われた。コロナ禍の中
トンガからの「空振」による津波の影響などいろいろあったが、ともあれテストは無事終了し
た。

 今回はだいぶ問題が難化し、平均点も、数学T・Aが17点減の40点、生物が22点減の
50点など、各教科で大幅に下がる見通しだ。ただ、得点調整は行われないようだ。テスト翌
日の月曜日は、自己採点の学校も多かったろう。目標点数に届かなかった受験生も多かっ
たに違いない。ほとんどの受験生はそうなので、気持ちを早めに切り替えて、2次試験で頑
張って欲しいと願う。

大学入試センターの発表(2/7)によれば、数学T・Aの平均点は前年度の57.68点から37.96点
 に大幅減になるとのことである。これでは受験生がかわいそすぎる...。


 今、数学T・Aの問題を眺めていて、昨年度の問題の出題傾向から旧来の傾向に復古し
たようなイメージだ。

 面白そうな問題をいくつか取り上げ、挑戦したいと思う。問題文は一部改題です。

第4問 → 「不定方程式」に掲載。

 引き続いて目についたのが第5問の問題です。「辺〜」や「直線〜」の言葉遣いに注意す
る必要がありますね。

第5問  △ABCの重心をGとし、線分AG上で点Aとは異なる位置に点Dをとる。直線AGと
     辺BCの交点をEとする。また、直線BC上で辺BC上にはない位置に点Fをとる。直
     線DFと辺ABの交点をP、直線DFと辺ACの交点をQとする。

(1) 点Dは線分AGの中点であるとする。このとき、△ABCの形状に関係なく、AD/DEは
  一定である。AD/DEの値を求めよ。また、点Fの位置に関係なく、BP/AP+CQ/AQは
  一定である。BP/AP+CQ/AQの値を求めよ。

(2) AB=9、BC=8、AC=6とし、(1)と同様に、点Dは線分AGの中点であるとする。こ
  こで、4点B、C、Q、Pが同一円周上にあるように点Fをとる。このとき、AP、AQ、CFの
  値を求めよ。

(3) △ABCの形状や点Fの位置に関係なく、つねにBP/AP+CQ/AQ=10となるように、
  AD/DGの値を求めよ。

(解)(1) 題意をふまえて図を書くと、

      

 まず、明らかに、 AD/DE=1/2 である。

 △ABEにおいて、メネラウスの定理より、 (BP/AP)・(AD/DE)・(EF/BF)=1

 すなわち、 BP/AP=2・(BF/EF)

同様に、△AECにおいて、メネラウスの定理より、(CQ/AQ)・(AD/DE)・(EF/CF)=1

 すなわち、 CQ/AQ=2・(CF/EF)

このとき、 BP/AP+CQ/AQ=2・(BF+CF)/EF=2・(2EF)/EF=4

(2) 題意をふまえて図を書くと、

      

 上図において、方べきの定理より、 AP・9=AQ・6 なので、 AQ=(3/2)AP

また、(1)より、 BP/AP+CQ/AQ=4 なので、 9/AP+6/AQ=6 が成り立つ。

AQ=(3/2)AP を代入して、 9/AP+4/AP=6 より、 AP=13/6

 このとき、 AQ=13/4 となる。

 △ABCにおいて、メネラウスの定理より、

  ((13/6)/(41/6))・((8+CF)/CF)・((11/4)/(13/4))=1

 すなわち、(8+CF)/CF=41/11 から、 8/CF=30/11 より、 CF=44/15

(3)(1)と同様にして、

 △ABEにおいて、メネラウスの定理より、 (BP/AP)・(AD/DE)・(EF/BF)=1

 すなわち、 BP/AP=(DE/AD)・(BF/EF)

 △AECにおいて、メネラウスの定理より、(CQ/AQ)・(AD/DE)・(EF/CF)=1

 すなわち、 CQ/AQ=(DE/AD)・(CF/EF)

このとき、

 BP/AP+CQ/AQ=(DE/AD)・(BF+CF)/EF=(DE/AD)・(2EF)/EF=2(DE/AD)

 題意より、 BP/AP+CQ/AQ=10 となるためには、 DE/AD=5 であればよいので、

 AD : DE=1 : 5 より、AG : GE=4 : 2 で、AD : DE=1 : 3 となる。  (終)


(コメント) 予備校等の分析だと、第4問と第5問が時間がかかる難問だとのことだが、第4
      問はともかく、第5問については、実際に解いてみて、問題レベルとしてはそれほ
      どでもないような、すごく素直な良問に感じる。受験生ならば、受験問題集で経験し
      ていそうな雰囲気の問題である。


 次に、大学入試センターが「秋田魁新報社の報道を参考にして出題したものではない」とし
た、「数学1・A」の三角比の問題に挑戦しようと思う。地上配備型迎撃システム配備を巡り、
防衛省のずさんな調査を指摘したスクープと類似していると話題になったものである。

第1問[2] 太郎さんと花子さんはキャンプ場のガイドブックにある地図を見ながら、次のよ
      うに話している。

太郎:キャンプ場の地点Aから山頂Bを見上げる角度はどれくらいかな。

花子:地図アプリを使って、地点Aと山頂Bを含む断面図を調べたら、下図のようになったよ。
   点Cは、山頂Bから地点Aを通る水平面に下ろした垂線とその水平面との交点のことだよ。

太郎:図の角度θは、AC、BCの長さを定規で測って、三角比の値を調べたら16°だったよ。

花子:本当に16°なの?図の鉛直方向の縮尺と水平方向の縮尺は等しいのかな?

   

 上図のθはちょうど16°であったとする。しかし、図の縮尺は、水平方向が10万分の1で
あるのに対して、鉛直方向は2万5千分の1であった。

 実際にキャンプ場の地点Aから山頂Bを見上げる角である∠BACを考えるとき、
tan∠BACの値および∠BACの大きさを求めよ。ただし、目の高さは無視して考えるものと
する。

(解) tan∠BAC=0.2867÷4≒0.072 より、 ∠BAC≒4°

  よって、解答群から選ぶとすれば、答は、A となる。  (終)



  以下、工事中!


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