・球面三角法                             GAI 氏

 地球上の3点として、次の3都市

  A:ピッツバーグ(米国ペンシルベニア州) 緯度:40.4398、経度:-79.9768
                           (北緯:40°26′23″、西経:79°58′36″)

  B:ロンドン(英国) 緯度:51.5073、経度:-0.1277
              (北緯:51°30′26″、西経:0°7′39″)

  C:ブエノスアイレス(アルゼンチン) 緯度:-34.6036、経度:-58.3815
                        (南緯:34°36′13″、西経:58°22′54″)

を選ぶとき、球面三角形△ABCの面積をS(km2)とするとき、Sの数値を求めてみてください。

 但し、地球は、半径R=6378(km)の球であるとして計算してください。


(コメント) 球面三角法について不慣れだったので、少し勉強してみた。

 手元に、

  辻 正次、平野智治 著 「新三角法」(共立全書)

がある。

 それによれば、球面上の2点A、B間の距離とは、2点A、Bを通る大円上の円弧で、大き
くない方の部分(劣弧)の長さをいう。

 また、点Cで交わる2つの大円の交角は、大円が定める2つの平面のなす角に等しい。

 球の中心Oを頂点とする三面角O-ABCと球面との交わりは球面三角形ABCとなる。

 球面三角形の3辺の長さを a、b、c とし、球面の半径を R とすると、a/R、b/R、c/R は、
三面角の3つの面角を与える。

     

 半径Rの球面上にあり、内角の大きさがA、B、Cである三角形の面積は、

  S=(A+B+C−π)R2

で与えられる。

(証明) 半径Rの球面の表面積 4πR2は、大円により、2等分される。

 球面三角形ABCを含む面角Aに対応する部分の表面積をSAとすると、

  SA=2πR2×(A/π)=2AR2

 同様にして、

  S=2πR2×(B/π)=2BR2

  S=2πR2×(C/π)=2CR2

 このとき、 SA+SB+SC−2S の2倍が球面の表面積となるので、

  (SA+SB+SC−2S)×2=4πR2

 したがって、2AR2+2BR2+2CR2−2S=2πR2 より、

   S=(A+B+C−π)R2  (証終)


# 上記の公式において、S>0から、A+B+C>π である。すなわち、球面上の三角形
  の内角の和は、πより大きいことが分かる。

例 地点A(北緯0°東経0°)、地点B(北緯0°東経90°)、地点C(北緯90°東経0°)
  の3点からなる球面三角形の面積は、A=B=C=π/2 より、

   S=(A+B+C−π)R2=πR2/2

 この面積は当然ながら、球面の表面積 4πR2 の1/8倍である。

 問題は、一般の位置にある場合の計算である。

     



  以下、工事中!



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