・次元を超えて                            GAI 氏

 平面での領域:x+y≦3 (x、y≧0)にある格子点

 (0,0)、(1,0)、(0,1)、(2,0)、(0,2)、(3,0)、(0,3)、(1,1)、(1,2)、(2,1)

の10個と空間での領域:x+y+z≦2 (x、y、z≧0)にある格子点

 (0,0,0)、(1,0,0)、(0,1,0)、(0,0,1)、(1,1,0)、(1,0,1)、(0,1,1)、(2,0,0)、(0,2,0)、(0,0,2)

の10個はたまたま一致するのではなく、一般に、

 m、n を自然数とするとき、x1+x2+・・・+xm≦n を満たす非負整数の組(x1,x2,・・・,xm)

の個数と y1+y2+・・・+yn≦m を満たす非負整数の組(y1,y2,・・・,yn)の個数は一致する


ことを示してほしい。


 DD++さんからのコメントです。(令和2年11月21日付け)

 (x1,x2,・・・,xm) の最初からどこかまでの数を合計した値を見て、
0が何回、1が何回、……、n-1 が何回出現したかカウントし、(y1,y2,・・・,yn) の組を作成します。
※合計値と添字がずれることに注意

その後、同様のことを逆に行うと、(y1,y2,・・・,yn) から (x1,x2,・・・,xm) が復元できます。

 例えば、m=5, n=7 で、(0,0,2,1,2) であれば、どこかまでの合計値が順に 0,0,2,3,5 となるので、
これを見て (2,0,1,1,0,1,0) とします。(2,0,1,1,0,1,0) に対して同様の操作をすると、どこかまでの
合計値が順に 2,2,3,4,4,5,5 となるので、これを見て (0,0,2,1,2) が作れ、元に戻ります。

……という操作を考えれば、(x1,x2,・・・,xm) と (y1,y2,・・・,yn) は一対一に対応していますので、
個数は等しいことがわかります。

 また、この対応は片方が等号成立するとき、もう片方は等号成立しないという関係になって
いますので、1つめの不等式で等号成立する組の個数と2つめの不等式で等号成立しない組
の数が等しく、2つめの不等式で等号成立する組の個数と1つめの不等式で等号成立しない
組の数が等しくなっていることもわかります。


 らすかるさんからのコメントです。(令和2年11月21日付け)

 n個の○とm個の△、合計m+n個を並べて、左からk-1番目の△(ただしk=1のとき左端とす
る)とk番目の△の間の○の個数をxkとすれば、「x1+x2+・・・+xm≦nを満たす非負整数の組」
と一対一に対応し、左からk-1番目の○(ただしk=1のとき左端とする)とk番目の○の間の△
の個数をykとすれば、「y1+y2+・・・+yn≦mを満たす非負整数の組」と一対一に対応するから、
個数は等しい。


(コメント) m=2, n=3 として、3個の○と2個の△、合計5個を並べる順列を考える。10通りある。

  例えば、その順列の一つ  ○○△○△ に対して、

 x1・・・ 左端から1番目の△の間の○の個数は、2なので、x1=2
 x2・・・ 1番目の△と2番目の△の間の○の個数は、1なので、x2=1

 y1・・・ 左端から1番目の○の間の△の個数は、0なので、y1=0
 y2・・・ 1番目の○と2番目の○の間の△の個数は、0なので、y2=0
 y3・・・ 2番目の○と3番目の○の間の△の個数は、1なので、y3=1

 以上から 、(x1,x2) = ( 2 , 1 ) には、(y1,y2,y3) = ( 0 , 0 , 1 ) が対応する。


 らすかるさんの対応のさせ方は、以前経験したような気がするのですが思い出せないです。
DD++さん、らすかるさんに感謝します。



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