次の問題は、パーティー問題とかラムゼー問題と言われる有名問題である。
パーティ参加者が6人いると、6人のうち3人が全員知り合いまたは3人全員が初対
面という組が必ず存在する。
言い換えると、
どのように線を引いても、線に赤・青の色別を行うと、すべての辺が同じ色の三角形
が存在する。
このことを証明せよ。
(解) 6人をA、B、C、D、E、Fとする。AとB、C、D、E、Fをそれぞれ線で結び、2色(赤青)
で色分けする。5本の線のうち、3本以上は同じ色である。いま、それが赤として、AとB、
AとC、AとDを結ぶ線が赤色とする。
ここで、BとCを結ぶ線が赤色ならば、△ABCが該当する。
CとDを結ぶ線が赤色ならば、△ACDが該当する。
BとDを結ぶ線が赤色ならば、△ABDが該当する。
以上の何れでもなければ、△BCDが該当する。 (終)
#このことは、5人では起こりえない。反例が簡単に作れる。
よおすけさんからのコメントです。(令和2年7月16日付け)
過去に同様の問題が、第243回 実用数学技能検定 準1級2次 問題5で出題されていたの
を思い出しました。以下、その問題文です。
パーティーの参加者の中に「互いに知り合いの3人組」や「互いをまったく知らない3人組」が
いるかどうかということを考えます。ただし、参加者Aが参加者Bのことを知っている場合、Bも
必ずAのことを知っているものとします。これについて、次の問いに答えなさい。
(1) 参加者が5人の場合、「互いに知り合いの3人組」も「互いをまったく知らない3人組」も存
在しないことがあります。このことを示しなさい。
(2) 参加者が6人以上の場合、その中には「互いに知り合いの3人組」または「互いをまった
く知らない3人組」の少なくとも一方が必ず含まれることを示しなさい。
GAIさんからのコメントです。(令和2年7月16日付け)
パーティー問題として取り上げられているテーマは次のゲームとして遊べるようです。
正6角形の6個の頂点のうち任意の2つの点を結んで線分を2人が交互に赤と青の違う色
のペンで線を引いていく。3辺とも自分の色の三角形を作ってしまったら負けとする。
このルールを自分の色の三角形を作った方が勝ちとしておくと、必ず先手必勝となる点が
面白いし不思議です。(先手必勝の手順を考えてみるのもいいかも)
また、1〜5の数をランダムに並べたとしても、必ず一方的に増えるか減じるかする3個の整
数が拾える。
同じく、1〜10の数字をランダムに並べたとしても、必ず一方的に増えるか減じるかする4個
の整数が拾える。
一般に、1〜n^2+1の数字をランダムに並べたとしても、必ず一方的に増えるか減じるかす
るn個の整数が拾える。
という現象が起こるというように、無秩序な配置に秩序が存在しているという視点を指摘し
ていることは素晴らしいです。
こんなグラフに対する性質や法則を研究していたイギリスの数学者Frank Ramsey(1903〜1930)
は26歳でこの世を去っていることに驚きました。
GAIさんからのコメントです。(令和2年7月16日付け)
よおすけさんの(1)について、参加者5人を{1,2,3,4,5}とし、知り合いの状態を
(1,3)、(1,4)、(2,4)、(2,5)、(3,5)
であると仮定すれば、どの3人組も知り合いではない。また同じく、知り合いの状態が
(1,2)、(1,5)、(2,3)、(3,4)、(4,5)
においても、どの3人組も知り合いにはならない。
従って、参加者5人なら、「互いをまったく知らない3人組」は存在するんではないですかね?
5人での知り合いの可能性は、5C2=10パターンですから、上記の10パターンですべては揃
います。
らすかるさんからのコメントです。(令和2年7月16日付け)
参加者5人なら「互いをまったく知らない3人組」は存在するんではないですかね?
(1,3)、(1,4)、(2,4)、(2,5)、(3,5)は、1・3・5・2・4・1の隣同士が知り合い
(1,2)、(1,5)、(2,3)、(3,4)、(4,5)は、1・2・3・4・5・1の隣同士が知り合い
なので、番号が違うだけで全く同じことですよね。
わかりやすいように、(1,2)、(2,3)、(3,4)、(4,5)、(5,1)としますが、5人のうちどの3人を選んで
も「互いに知り合い」にならず、またどの3人を選んでもそのうち2人が隣の番号ですから、
「互いをまったく知らない3人組」(3人中どの2人も知り合いでない)にもならないですね。