・ ハッピーナンバー                S.H氏

 数字の「1」は、「No.1」とか「いの一番」とか、とかく縁起のいい数字である。

 整数に対して、ある操作をすると、最後には、1 に至る場合とそうでない場合に、しっかり
明暗が分かれる。

 1 に至るおおもとの整数を、「ハッピーナンバー」と言うらしい。

 その操作は簡明である。

 整数の各位の数の平方の和により、新しく整数を作る。この整数の各位の数の平方の
和により、新しく整数を作る。この操作を続ける。

 論より証拠、実際に計算してみよう。

 私のラッキーナンバーは、「18」なので、試しにやってみると...。

  18 → 12+82=65 → 62+52=61 → 62+1237 → 32+72=58

 → 52+82=89 → 82+92=145 → 12+42+52=42 → 42+22=20

 → 22+02=4 → 42=16 → 12+6237 ..........

 上記の計算から分かるように、二度目の「37」が出現したので、あとは上記の計算を繰
り返す。

 結局、私のラッキーナンバー「18」は、どうやら「ハッピーナンバー」ではないようだ。

   「う〜む、残念!」

 他の整数についても計算してみよう。

  19 → 12+92=82 → 82+22=68 → 62+82=100 → 12+02+02=1

 この操作では、「1」は 1 にしかならないので、操作は終了である。

 したがって、整数の19は、「ハッピーナンバー」である。

 隣り合った数同士なのに、まさに「天国と地獄」、不思議なものである。

 因みに、100以下の「ハッピーナンバー」は、19個存在する。

実際に、 

1、7、10、13、19、23、28、31、32、44、49、68、70、79、82、91、94、97、100

 果たして、この中に、あなたのラッキーナンバーは入っているだろうか?


(参考文献:ブライアン・ボルト 著 木村良夫 訳  数学パズル・パンドラの箱 (講談社))



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