・円に近づける                           GAI 氏

 円周率とは、円周/直径が不変量であることから導かれる定数なので、円に内接する正n
角形の辺の総和/直径から円周率に限りなく近づけることが可能である。

 そこで、円周率の小数点以下20位まで一致させるためには、正何角形以上の内接多角
形を必要とするか?

 π=3.14159265358979323846・・・ の一致をさせたい。


 らすかるさんからのコメントです。(令和2年4月6日付け)

 nsin(π/n)=3.14159265358979323846 の解が、44214947589.79… なので、答えは、

 「正44214947590角形以上」

ですね。実際、正44214947589角形では、

 44214947589sin(π/44214947589)=3.141592653589793238459999999999904…

 正44214947590角形では、

 44214947590sin(π/44214947590)=3.141592653589793238460000000000024…

となります。


 GAIさんからのコメントです。(令和2年4月7日付け)

 πの値を使って探せるというのが面白いですね。実は、この問題に興味が湧いたのが
15世紀ペルシャでアル=カーシーなる人物が、円に内接する正805306368角形を使って、
2πの近似値として、60進小数で、 6:16,59,28,1,34,51,46,14,50 (→ 参考:「A125628」)
即ち、
2π = 6+16/60+59/60^2+28/60^3+1/60^4+34/60^5+51/60^6+46/60^7+14/60^8+50/60^9
   = 6332003143742249/1007769600000000 = 6.2831853071795864848・・・

 よって、 π=3.1415926535897932・・・ と、小数点以下16位までの精度を叩き出している
という事実でした。

 15世紀前半ですから日本では南北朝時代あたりで覇権をめぐって争ていた時、一方世界
の文明国では、この有様ですから、見ている世界観がまるで違う。

 勿論コンピュータなる道具もなく、円周率の正確な数値も認識されてない中、この数値を探
し出す技術は何なのか?そう思って自分なりに考えてみると、805306368=3*2^28 であるこ
とにヒントを得て、たまたまアルゴリズムに関する本を読んでいるとき見た三角関数の倍角の
公式で、

sin^2(Π/2n)=1/2*(1-cos(Π/n))
=1/2*(1-√1-sin^2(Π/n)))
=1/2*sin^2(Π/n)/(1+√1-sin^2(Π/n)))

なる漸化式でした。即ち、まず、半径1の円に正三角形を円に内接させると、一辺の辺の長
さは、√3/2 であるので、sin^2(Π/3)=3/4

 そこで、上記の漸化式を利用すれば、sin^2(Π/6) が更に、この値を再び上記の漸化式
から、sin^2(Π/12) が以下同様漸化式を28回繰り返し利用することで、sin^2(Π/(3*2^28))
なる数値が出てくることになり得る。

 勿論、この計算を手計算で行うためには莫大な時間を要するだろうが、近道でプログラム
で処理してみたら、

{s=3/4+0.;}for(n=1,28,t=s/(1+sqrt(1-s))/2;s=t);3*2^28*sqrt(t)
(一般に正n角形の辺の総和/直径=2*n*sin(Π/n)/2=n*sin(Π/n)だから)

の実行から、

 %=3.1415926535897932304941・・・

と未知なる円周率の正確な値が出てきました。

 何処まで有効化は更に分割数を増やし値の変化が起こらない桁までを取り出していると
思われます。

 なお、この3角形から出発させていくやり方では、小数第20桁まで一致させるためには、正
3*2^34=51539607552角形まで進めなければなりませんでした。

 初めはこれが正解かなと思っていたんでしたが、素数角形もあり得ると思い返し改めて調
査したら、らすかるさんの示された442億1494万7590角形を得ていたので安心しました。



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