・複素世界への拡張                        GAI 氏

 異なる6個の自然数 n1、n2、n3、m1、m2、m3 で、

 (n1+n2+n3)=(m1+m2+m3)  かつ (n1^2+n2^2+n3^2)=(m1^2+m2^2+m3^2)

を満たす組合わせとして、(n1,n2,n3)=(1,5,6) 、(m1,m2,m3)=(2,3,7) などがとれる。

 そこで、異なる6個のガウス整数 z1、z2、z3、w1、w2、w3 が

 (z1+z2+z3)=(w1+w2+w3)  かつ (z1^2+z2^2+z3^2)=(w1^2+w2^2+w3^2)

を満たすものを求む。

 ただし、各複素数の実数部、虚数部も0の数字は使わないものとする。

 また、conjugate(z1)=w1、conjugate(z2)=w2、conjugate(z3)=w3 なども除いて下さい。

 (z1+z2+z3+z4)=(w1+w2+w3+w4) かつ (z1^2+z2^2+z3^2+z4^2)=(w1^2+w2^2+w3^2+w4^2)
  かつ (z1^3+z2^3+z3^3+z4^3)=(w1^3+w2^3+w3^3+w4^3)

も可能ならお願いします。


 らすかるさんからのコメントです。(令和元年10月17日付け)

 異なる6個のガウス整数 z1、z2、z3、w1、w2、w3 が

 (z1+z2+z3)=(w1+w2+w3)  かつ (z1^2+z2^2+z3^2)=(w1^2+w2^2+w3^2)

を満たすもの


 (z1,z2,z3,w1,w2,w3) = (1+i,1-i,-1-2i,1+2i,2-2i,-2-2i)

 (z1+z2+z3+z4)=(w1+w2+w3+w4) かつ (z1^2+z2^2+z3^2+z4^2)=(w1^2+w2^2+w3^2+w4^2)
  かつ (z1^3+z2^3+z3^3+z4^3)=(w1^3+w2^3+w3^3+w4^3)

 (z1,z2,z3,z4,w1,w2,w3,w4) = (1+i,1-i,-1+i,-1-i,2+2i,2-2i,-2+2i,-2-2i)


 DD++さんからのコメントです。(令和元年10月18日付け)

 異なる6個のガウス整数 z1、z2、z3、w1、w2、w3 が

 (z1+z2+z3)=(w1+w2+w3)  かつ (z1^2+z2^2+z3^2)=(w1^2+w2^2+w3^2)

を満たすもの


 (a+c,b+c,2a+2b+c) と (c,2a+b+c,a+2b+c)

 ・・・・・ a、b、c にお好きな数を代入してください。


 らすかるさんからのコメントです。(令和元年10月18日付け)

 (z1+z2+z3+z4)=(w1+w2+w3+w4) かつ (z1^2+z2^2+z3^2+z4^2)=(w1^2+w2^2+w3^2+w4^2)
  かつ (z1^3+z2^3+z3^3+z4^3)=(w1^3+w2^3+w3^3+w4^3)

 こちらの方は、上記に書いた例からわかると思いますが、

 z[k]=ze^(kπi/2) 、w[k]=we^(kπi/2)) (z、wは任意の複素数)

とすれば、和、平方和、立方和がすべて0になり一致します。

# もちろんそれ以外の解も存在します。例えば、

  (z1,z2,z3,z4,w1,w2,w3,w4) = (1+i,1+2i,3-i,3-2i,-1+2i,1-3i,3+3i,5-2i)


 GAI さんからのコメントです。(令和元年10月19日付け)

 これを探し出すのにコンピュータでの検索無しで見つけることは可能ですか?
もし出来るのならば何の原理で攻めて行けるのですか?


 らすかるさんからのコメントです。(令和元年10月19日付け)

 私はコンピュータの検索で見つけましたが、この解をよく見ると、(この解のパターンならば)
手作業でも出来なくはない気がします。

 なぜなら、

  z1,z2,z3,z4は中心が2である平行四辺形の4頂点

  w1,w2,w3,w4も中心が2である平行四辺形の4頂点

 このようにある中心点を決めて適当な平行四辺形を描けば、少なくとも和は一致します。
そして(z1-平行四辺形の中心)と(z2-平行四辺形の中心)の二つの値を決めると平方和、立
方和も決まりますので、この二つと中心を変数にして平方和と立方和を式で表せば、何か
見えてきそうな気がします。


 DD++さんからのコメントです。(令和元年10月20日付け)

 (z1+z2+z3+z4)=(w1+w2+w3+w4) かつ (z1^2+z2^2+z3^2+z4^2)=(w1^2+w2^2+w3^2+w4^2)
  かつ (z1^3+z2^3+z3^3+z4^3)=(w1^3+w2^3+w3^3+w4^3)

 (a+c,b+c,3a+3b+c,2a+4b+c) と (c,2a+b+c,a+3b+c,3a+4b+c)

(a+c)^1+(b+c)^1+(3a+3b+c)^1+(2a+4b+c)^1 = (c)^1+(2a+b+c)^1+(a+3b+c)^1+(3a+4b+c)^1
(a+c)^2+(b+c)^2+(3a+3b+c)^2+(2a+4b+c)^2 = (c)^2+(2a+b+c)^2+(a+3b+c)^2+(3a+4b+c)^2
(a+c)^3+(b+c)^3+(3a+3b+c)^3+(2a+4b+c)^3 = (c)^3+(2a+b+c)^3+(a+3b+c)^3+(3a+4b+c)^3

 a、b、c にお好きな数を代入してください。


 GAI さんからのコメントです。(令和元年10月20日付け)

 (a+c,b+c,2a+2b+c) と (c,2a+b+c,a+2b+c) なら

  (a+c,b+c,2a+2b+c)^1 = (c,2a+b+c,a+2b+c)^1
  (a+c,b+c,2a+2b+c)^2 = (c,2a+b+c,a+2b+c)^2

だし、 (a+c,b+c,3a+3b+c,2a+4b+c) と (c,2a+b+c,a+3b+c,3a+4b+c) なら

(a+c)^1+(b+c)^1+(3a+3b+c)^1+(2a+4b+c)^1 = (c)^1+(2a+b+c)^1+(a+3b+c)^1+(3a+4b+c)^1
(a+c)^2+(b+c)^2+(3a+3b+c)^2+(2a+4b+c)^2 = (c)^2+(2a+b+c)^2+(a+3b+c)^2+(3a+4b+c)^2
(a+c)^3+(b+c)^3+(3a+3b+c)^3+(2a+4b+c)^3 = (c)^3+(2a+b+c)^3+(a+3b+c)^3+(3a+4b+c)^3

だから、4乗までのものは?と、この次の形を一日中探し回ったのですが、どうもうまく行きま
せんでした。

 一応次の形は左辺が、(a+c.b+c,4a+4b+c,3a+5b+c,2a+6b+c) と検討をつけて調べたので
すが、ところがこれに見合う右辺が見当たりませんでした。

 左辺を少しずつずらしながらやってもみつけられません。だんだん存在できるのか不安に
なってきました。存在するのなら、是非とも4乗までを満たすことになる等式型を教えて下さい。


 DD++さんからのコメントです。(令和元年10月21日付け)

 4乗までの5数は私も未発見です。ただ、1つ飛ばして5乗までの6数は発見済みです。
具体的な形はGAIさんの楽しみのために伏せておきましょうか。


 GAI さんからのコメントです。(令和元年10月21日付け)

 DD++さんが発見されていないなら安心しました。見落としがあったのかと不安でもありまし
たので・・・。

  ただ、1つ飛ばして5乗までの6数は発見済みです。

 ほう!しばらくこちらを挑戦してみます。でも、これが存在できれば4乗もあってもおかしく
はないですね。


 りらひいさんからのコメントです。(令和元年10月21日付け)

 らすかるさんの考え方でいくと、例えばこんな形の式になるでしょうか。

 (k+mp+nq,k-mp-nq,k+np-mq,k-np+mq) と (k+mp-nq,k-mp+nq,k+np+mq,k-np-mq)

m=1, n=-2i, p=1+i, q=1, k=2 を代入するとらすかるさんの解になります。

m=1, n=1-2i, p=2+i, q=2-i, k=4 を代入して出た値をそれぞれ2で割っても同じ解になります。

m=1, n=3, p=a+b, q=b, k=3a+4b+2c を代入して出た値それぞれを2で割るとDD++さんの解に
なります。

m=1, n=-2, p=a, q=a+2b, k=3a+4b+2c を代入して出た値それぞれを2で割っても同じ解にな
ります。


 DD++さんからのコメントです。(令和元年10月22日付け)

 確かにそうですね。私は実数世界で一般的に使える式を作ればそれで複素数も行けて話
は終了と考えていたので、複素数平面上に並べてみることなど考えもしませんでした。

 でも言われてみれば、平行四辺形だし、5乗までいける6数ずつ2組もそれぞれちょうど点
対称な位置にある6数でした。そして、4乗まで5数が難しかった理由に納得。


 GAI さんからのコメントです。(令和元年10月22日付け)

 一連の投稿内容を参考に挑戦してみました。

 2組ずつ(第1,6成分、第2,5成分、第3,4成分)が対称点(=((m+1)*a+n*b+2*c)/2)を同じに
する6個の数があるように次の2つの集合P,Qをとる。

gp > P(m,n)=[a+c,b+c,5*a+5*b+c,(m-4)*a+(n-5)*b+c,(m+1)*a+(n-1)*b+c,m*a+n*b+c]
gp > Q(m,n)=[c,2*a+b+c,a+5*b+c,m*a+(n-5)*b+c,(m-1)*a+(n-1)*b+c,(m+1)*a+n*b+c]

 この2つに対し、

gp > vecsum(P(m,n))
%109 = (3*m + 3)*a + (6*c + 3*n*b)
gp > vecsum(Q(m,n))
%110 = (3*m + 3)*a + (6*c + 3*n*b)

で、和は同じとできる。次に、2乗の和は、

gp > vecsum(apply(i->i^2,P(m,n)))
%111 = (3*m^2 - 6*m + 43)*a^2
     + ((6*m + 6)*c + ((6*n - 12)*m + (-6*n + 88))*b)*a
      + (6*c^2 + 6*n*b*c + (3*n^2 - 12*n + 52)*b^2)
gp > vecsum(apply(i->i^2,Q(m,n)))
%112 = (3*m^2 + 7)*a^2
     + ((6*m + 6)*c + ((6*n - 12)*m + 16)*b)*a
      + (6*c^2 + 6*n*b*c + (3*n^2 - 12*n + 52)*b^2)

なので、これが等しくなれるには係数を比較して、

 3*m^2 - 6*m + 43=3*m^2 + 7       ∴m=6
 -6*n + 88=52                        ∴n=12

で、組んでおけばよい。

gp > P(6,12)
%113 = [a + c, c + b, 5*a + (c + 5*b), 2*a + (c + 7*b), 7*a + (c + 11*b), 6*a + (c + 12*b)]
gp > Q(6,12)
%114 = [c, 2*a + (c + b), a + (c + 5*b), 6*a + (c + 7*b), 5*a + (c + 11*b), 7*a + (c + 12*b)]

つまり、5乗まで一致させれる等式型を、

A=[a+c,b+c,5*a+5*b+c,2*a+7*b+c,7*a+11*b+c,6*a+12*b+c]
B=[c,2*a+b+c,a+5*b+c,6*a+7*b+c,5*a+11*b+c,7*a+12*b+c]

であればよいと考えた。ところが、改めて確認していくと、

gp > vecsum(apply(i->i^2,P(6,12)))
%117 = 115*a^2 + (42*c + 376*b)*a + (6*c^2 + 72*b*c + 340*b^2)
gp > vecsum(apply(i->i^2,Q(6,12)))
%118 = 115*a^2 + (42*c + 376*b)*a + (6*c^2 + 72*b*c + 340*b^2)

で、ピタリ。次の3乗和でも、

gp > vecsum(apply(i->i^3,P(6,12)))
%119 = 693*a^3 + (345*c + 3372*b)*a^2 + (63*c^2 + 1128*b*c + 5802*b^2)*a
     + (6*c^3 + 108*b*c^2 + 1020*b^2*c + 3528*b^3)
gp > vecsum(apply(i->i^3,Q(6,12)))
%120 = 693*a^3 + (345*c + 3372*b)*a^2 + (63*c^2 + 1128*b*c + 5802*b^2)*a
     + (6*c^3 + 108*b*c^2 + 1020*b^2*c + 3528*b^3)

で、ピタリ。と、4乗、5乗と上手く一致できると思いきや、次のようにズレが発生してきた。

gp > vecsum(apply(i->i^4,P(6,12)))
%121 = 4339*a^4 + (2772*c + 28184*b)*a^3 + (690*c^2 + 13488*b*c + 71604*b^2)*a^2
     + (84*c^3 + 2256*b*c^2 + 23208*b^2*c + 83984*b^3)*a
      + (6*c^4 + 144*b*c^3 + 2040*b^2*c^2 + 14112*b^3*c + 38404*b^4)
gp > vecsum(apply(i->i^4,Q(6,12)))
%122 = 4339*a^4 + (2772*c + 28064*b)*a^3 + (690*c^2 + 13488*b*c + 71244*b^2)*a^2
     + (84*c^3 + 2256*b*c^2 + 23208*b^2*c + 83744*b^3)*a
      + (6*c^4 + 144*b*c^3 + 2040*b^2*c^2 + 14112*b^3*c + 38404*b^4)

gp > vecsum(apply(i->i^5,P(6,12)))
%123 = 27741*a^5 + (21695*c + 226000*b)*a^4
    + (6930*c^2 + 140920*b*c + 761240*b^2)*a^3
    + (1150*c^3 + 33720*b*c^2 + 358020*b^2*c + 1319240*b^3)*a^2
    + (105*c^4 + 3760*b*c^3 + 58020*b^2*c^2 + 419920*b^3*c + 1174150*b^4)*a
    + (6*c^5 + 180*b*c^4 + 3400*b^2*c^3 + 35280*b^3*c^2 + 192020*b^4*c + 429816*b^5)
gp > vecsum(apply(i->i^5,Q(6,12)))
%124 = 27741*a^5 + (21695*c + 223900*b)*a^4
    + (6930*c^2 + 140320*b*c + 751340*b^2)*a^3
    + (1150*c^3 + 33720*b*c^2 + 356220*b^2*c + 1304240*b^3)*a^2
    + (105*c^4 + 3760*b*c^3 + 58020*b^2*c^2 + 418720*b^3*c + 1166950*b^4)*a
    + (6*c^5 + 180*b*c^4 + 3400*b^2*c^3 + 35280*b^3*c^2 + 192020*b^4*c + 429816*b^5)

 どこに間違いの原因があるのか指摘願います。

 気分的には、P,Qのそれぞれ成分の最初の3つを決め打ちしているからかな?
(それまでの成功例でそれぞれにはこの3つずつは含まれそうと思ったから)
と思っているのですが、では何にするべきかその解決策も見えません。

 これ以上攻めることが出来なくなったのでDD++さんが発見された5乗までを等しくする等式
型を教えて下さい。


 DD++さんからのコメントです。(令和元年10月23日付け)

 P,Qのそれぞれ成分の最初の3つを決め打ちしているからかな?

 おそらくそうですね。

 DD++さんが発見された5乗までを等しくする等式型を教えて下さい。

 では、片側だけ。

(a+c)^1+(b+c)^1+(2a+6b+c)^1+(4a+4b+c)^1+(5a+10b+c)^1+(6a+9b+c)^1=


 GAI さんからのコメントです。(令和元年10月23日付け)

 DD++さんの大いなるヒントで、5乗までピタリと一致する型を探せました。曇り空が一気に
晴れ渡る気分です。しかもこれらが幾何学的にきれいな姿であることに感動します。


 GAI さんからのコメントです。(令和元年10月24日付け)

 色々な論文などを調べてみた結果、次のような項目に行きついた。

 a、bを任意の数として、次の2組の5行3列行列Mx、Myを用いて、

     [3*b*(2*b+1)*(2*b+3),  10*(b+1)*(6*b+1),  4*(14*b+11)]
     [6*b*(2*b+1)*(b-1),       -10*(4*b+1),    -12*(2*b+3)]
Mx = [4*b*(2*b+1)*(4*b+1),    20*b*(4*b+1),      8*(7*b-2)]
     [-b*(2*b+1)*(14*b+11),-10*(2*b+1)*(4*b+1),-16*(4*b+1)]
     [-2*b*(2*b+1)*(7*b-2),-10*(2*b-1)*(3*b+1),  -24*(b-1)]


     [3*b*(2*b+1)*(2*b+3),     10*(4*b+1),       -24*(b-1)]
     [6*b*(2*b+1)*(b-1),  10*(2*b-1)*(3*b+1),    8*(7*b-2)]
My = [-2*b*(2*b+1)*(7*b-2),   -20*b*(4*b+1),   -16*(4*b+1)]
     [4*b*(2*b+1)*(4*b+1), 10*(2*b+1)*(4*b+1), 4*(14*b+11)]
     [-b*(2*b+1)*(14*b+11), -10*(b+1)*(6*b+1), -12*(2*b+3)]


     [x1]
     [x2]
X =  [x3]
     [x4]
     [x5]


     [y1]
     [y2]
Y =  [y3]
     [y4]
     [y5]


     [1]
T =  [a]
     [a^2]


 ここに、X = Mx*T、Y = My*T によって定まる2組の5個の数(x1,x2,x3,x4,x5;y1,y2,y3,y4,y5)
に対して、

  x1^r + x2^r + x3^r + x4^r + x5^r = y1^r + y2^r + y3^r + y4^r + y5^r  (r=1,2,3,4)

が成立する。


 DD++さんからのコメントです。(令和元年10月24日付け)

 なんと、次数あげることで解決するとは。どうやって見つけたんだろう。



                         投稿一覧に戻る