・逆は真か?                           GAI 氏

 pが素数なら、どんな自然数aでもフェルマーの小定理から、 a^(p-1)≡1 (mod p)

 従って、 1^(p-1)+2^(p-1)+3^(p-1)+・・・+(p-1)^(p-1)+1=(p-1)+1=p≡0 (mod p)

 そこで逆に、 1^(n-1)+2^(n-1)+3^(n-1)+・・・+(n-1)^(n-1)+1≡0 (mod n)

を満たす合成数nはあるか?


 DD++さんからのコメントです。(令和元年7月30日付け)

 pが素数なら、どんな自然数aでもフェルマーの小定理から、 a^(p-1)≡1 (mod p)

は、ダウト(疑わしい)です。a=p なら、a^(p-1)≡0 (mod p) です。

 フェルマーの小定理は、p-1乗で書く方は任意の自然数について成り立つわけではありま
せん。合成数の場合を考えるときにここを勘違いしたままだと、痛い目にあいますね。


 DD++さんからのコメントです。(令和元年7月31日付け)

 そこで逆に、 1^(n-1)+2^(n-1)+3^(n-1)+・・・+(n-1)^(n-1)+1≡0 (mod n)

を満たす合成数nはあるか?


 pをnの素因数の1つとして、n=m*p とすると、mod p で

 1^(n-1)+2^(n-1)+3^(n-1)+・・・+(n-1)^(n-1)+1
≡ {1^(n-1)+2^(n-1)+3^(n-1)+・・・+(p-1)^(n-1)}*m+1
≡ (p-1)*m+1 (n-1がp-1の倍数のとき)、1(それ以外)
≡ 1-m (n-1がp-1の倍数のとき)、1(それ以外)

 したがって、 1^(n-1)+2^(n-1)+3^(n-1)+・・・+(n-1)^(n-1)+1≡0 (mod p)

となる必要十分条件は、n-1がp-1の倍数 かつ m-1がpの倍数であること、

すなわち、n-p が p^2*(p-1) の倍数であることです。

 したがって、nがp^2を約数に持つ場合は絶対に条件を満たさず、nは異なる素因数の積で
ある必要があります。

 また、nが合成数の場合は、最大素因数の3乗程度の数を約数に持つことから、少なくとも
4つの素因数の積である必要があります。

 さらに、p^2*(p-1) は偶数であることから、n-p はどの素因数についても偶数でなければな
らず、唯一の偶素数である2はnの素因数ではありえません。

……と、ここまで考えたところで既に解が存在するなら、少なくとも 3*5*7*11以上になること
がわかっていて、手計算のチャレンジャーは撃沈です。



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