連分数の分子には通常1をのせる所を他の数字も許して無限に続くものを考えてみる。
以下のそれぞれはどんな極限値となるでしょう?
[A} 1 ------------------------ 2 1 + ------------------- 3 2 + --------------- 4 3 + ----------- 5 4 + ------- 5 + ・・・ |
[B] 1 2 + ------------------------ 1 1 + ------------------- 2 2 + --------------- 3 3 + ----------- 4 4 + ------- 5 5 +---- ・・・ |
||
[C] 2 1 + ------------------------ 4 3 + ------------------- 6 5 + --------------- 8 7 + ----------- 10 9 + ------- 12 11 +--- ・・・ |
[D] ・・・ 13 + -------- 14 11 + ----------- 12 9 + ------------- 10 7 + --------------- 8 5 + ------------------ 6 3 + --------------------- 4 1 + ------------------------- 2 |
らすかるさんからのコメントです。(平成30年11月20日付け)
漸化式を作って求めました。
[A] a[0]=1、a[1]=1、a[n]=na[n-1]+(n-1)a[n-2]
b[0]=1、b[1]=2、b[n]=nb[n-1]+(n-1)b[n-2]
limn→∞a[n]/b[n]=1/(e-1)=0.581976706869…=[0;1,1,2,1,1,4,1,1,6,1,1,8,1,1,10,…]
# 1/1, 1/(1+2/2)=1/2, 1/(1+2/(2+3/3))=3/5, 1/(1+2/(2+3/(3+4/4)))=11/19,…
の分子
1,1,3,11,… の数列がa[n]、分母 1,2,5,19,… の数列がb[n]です。[B][C][D]も同様。
[B] a[0]=2、a[1]=3、a[n]=na[n-1]+(n-1)a[n-2]
b[0]=1、b[1]=1、b[n]=nb[n-1]+(n-1)b[n-2]
limn→∞a[n]/b[n]=e=2.718281828459…=[2;1,2,1,1,4,1,1,6,1,1,8,1,1,10,1,…]
[C] a[0]=1、a[1]=1、a[n]=(2n-1)a[n-1]+(2n-2)a[n-2]
b[0]=0、b[1]=1、b[n]=(2n-1)b[n-1]+(2n-2)b[n-2]
limn→∞a[n]/b[n]=1/(√e-1)=1.541494082536…=[1;1,1,5,1,1,9,1,1,13,1,1,17,1,1,21,…]
[D] a[1]=1、a[2]=5、a[n]=(2n-2)(a[n-1]+1)+1
b[1]=1、b[2]=2、b[n]=(2n-3)b[n-1]+(2n-4)b[n-2]
limn→∞a[n]/b[n]=2√e=3.297442541400…=[3;3,2,1,3,4,1,3,6,1,3,8,1,3,10,1,…]
GAI さんからのコメントです。(平成30年11月21日付け)
よくスイスイと漸化式が作れて行けますね。ところで、上記の[A]に対し、漸化式を
a[0]=1、a[1]=1、a[n]=na[n-1]+(n-1)a[n-2]
b[0]=1、b[1]=2、b[n]=nb[n-1]+(n-1)b[n-2]
limn→∞a[n]/b[n]=1/(e-1)=0.581976706869…=[0;1,1,2,1,1,4,1,1,6,1,1,8,1,1,10,…]
# 1/1, 1/(1+2/2)=1/2, 1/(1+2/(2+3/3))=3/5, 1/(1+2/(2+3/(3+4/4)))=11/19,… の分子
1,1,3,11,… の数列がa[n]、分母 1,2,5,19,… の数列がb[n]です。
と組まれて行けるなら、
[X}
1
------------------------
2
1 + -------------------
3
1 + ---------------
4
1 + -----------
5
1 + -------
1 + ・・
には、 a[0]=1、a[1]=1、a[n]=a[n-1]+(n-1)a[n-2]
b[0]=1、b[1]=3、b[n]=b[n-1]+(n-1)b[n-2]
と組めるように思えるんですが、これから、
{a[n]}:[1,1,2,4,10,26,76,232,764,2620,9496,・・・]
{b[n]}:[1,3,4,10,22,62,172,544,1748,6100,21832,・・・]
が作り出され、limn→∞a[n]/b[n]=0.4326・・・ 程度となるんですが、しかし、「A111129」では、
この極限値は、1/(√(π*e/2)*erfc(1/√2))-1=0.525135・・・とある。
(erfc(x)はガウスの相補誤差関数)
{X]の漸化式の作り方を教えて下さい。
らすかるさんからのコメントです。(平成30年11月21日付け)
漸化式は、いつも行き当たりばったりで、分数をいくつか計算し、それに合うように適当に
係数を変えて導き出しています。
[X]を途中で打ち切った分数は、
1/1=1/1
1/(1+2/1)=1/3
1/(1+2/(1+3/1))=4/6
1/(1+2/(1+3/(1+4/1)))=8/18
1/(1+2/(1+3/(1+4/(1+5/1))))=28/48
・・・
# 約分しないことが大切ですので、この値が成り立つように漸化式を作ると、
a[1]=1、a[2]=1、a[n]=a[n-1]+na[n-2]
b[1]=1、b[2]=3、b[n]=b[n-1]+nb[n-2]
と書けますね。
(a[0]、b[0]から始めた場合は、a[n-2]、b[n-2]の係数が(n-1)でなく(n+1)です)
# この式で合うことは、十数項先まで確認しています。これで計算すると、正しく
0.52513527616098120908909053639057871330711636492060…
という値に収束します。この漸化式は、なぜか[A]〜[D]と比較して収束が遅いです。n項で
およそ√(2n/e)桁しか求まりません。
数値から漸化式を作っていて数学的に証明しているわけではありませんので、厳密性に
欠けます。
もし問題を出す側ならきちんと示す(もしくは何かで調べる)必要がありますが、答える側
なので当たれば良いということで、このいいかげんな出し方で終わりにしています。
GAI さんからのコメントです。(平成30年11月21日付け)
(a[0]、b[0]から始めた場合は、a[n-2]、b[n-2]の係数が(n-1)でなく(n+1)です)
n+1なのか!実際、プログラムで走らせると、小数点以下10位までで、169項目、20位まで
で、641項目、30位までで、1301項目まで進まないと一致できませんでした。これらの事実を、
コンピュータも無い1775年にオイラーが既に論文に記載していることが更に驚きです。