・ペナントレース終盤戦                    GAI 氏

 プロ野球のペナントレースも終盤を迎えて、マジックナンバーも点滅する時期になってきま
した。1、2位の直接対決では、勝てばそのチームの勝率は上がり、負ければ下がることに
なるので、この様子をモデル化して考えてみることにする。

 今、A、Bの2人がそれぞれコインを2枚と3枚を持っているものとし、この2人が何らかの
勝負をするが、Aが勝つか、Bが勝つか、引き分けかは、ランダムで起こるものとする。

 さて、勝負を1回するたびに負けた方が勝った方にコインを一枚渡す。一方のコインが無
くなった時点で勝負は終了して優勝が決まるものとする。

 そこで、残り試合が5回しか残されていないものとしたとき、もつれにもつれて、最終試合
で勝負の決着がつく試合パターンは何通り起こりえるか?

 また、この時優勝する比率のA:Bは?

 更に、残り試合を6、7回にした場合の上記の最終試合での決着パターン数とA、Bの優勝
比率は、どう変化するか?

 例えば、3回の残り試合で最終で決着になるパターンは、

  A、A、A   引、B、B    B、引、B

の3パターンで、優勝比率は、 A:B=1:2 になる。


 らすかるさんからのコメントです。(平成30年8月28日付け)

 F(n)は、フィボナッチ数列(1,1,2,3,5,8,…) とする。

 Aが勝つのは、

 n=2m+1 のとき Σ[k=1〜m](2m)C(2k)・F(2k)通り

 n=2m+2 のとき Σ[k=1〜m](2m+1)C(2k)・F(2k)通り

 n=3〜7で 1,3,9,25,68

 Bが勝つのは

 n=2m のとき Σ[k=1〜m](2m-1)C(2k-1)・F(2k-1)通り

 n=2m+1 のとき Σ[k=1〜m](2m)C(2k-1)・F(2k-1)通り

 n=2〜7で 1,2,5,12,30,76

 残り試合5回のとき、A[5]=9、B[5]=12なので、21パターンで、A:B=3:4

 残り試合6回のとき、A[6]=25、B[6]=30なので、55パターンで、A:B=5:6

 残り試合7回のとき、A[7]=68、B[7]=76なので、144パターンで、A:B=17:19

# その後数列を検索したら、A[n]:「A094292」、B[n]:「A051450」にあり、

   A[n+1]=(F(2n)-F(n))/2 、B[n+1]=(F(2n)+F(n))/2

 と簡単に表せることがわかりました。



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