Aの10歩の距離とBの16歩の距離が同じで、Bが9歩進む時間とAが10歩進む時間が
同じである。
今、BがAの歩幅で28歩前を歩いているとき、Aは何歩目でBに追いつくか。
いろいろな情報が錯綜していて、簡単には求まりそうにないような...そんな雰囲気。とり
あえず方程式を立てて解いてみた。
(解) A、Bの1歩の歩幅をそれぞれ x、y すると、10x=16y 即ち、 5x=8y
A、Bの歩く速さをそれぞれ vA、vB とおくと、 10x/vA=9y/vB
y=5x/8 なので、 10x/vA=45x/8vB より、 vB=(9/16)vA
このとき、Aが出発してT時間後にBに追いついたとすると、題意より、
T・vA=28x+T・vB=28x+T・(9/16)vA
よって、 T・(7/16)vA=28x なので、 T・vA/x=28÷(7/16)=64(歩) で、
AはBに追いつく。 (終)
(コメント) 本来は算数の問題なので、こんなに文字を乱用したら解答として美しくないです
ね!ちょっと反省して、次のように算数的に解いてみました。
(別解) Aの1歩の歩幅=Bの歩幅の(16/10)倍 すなわち、Bの歩幅の(8/5)倍
さらに、Aの1歩に要する時間=Bの1歩に要する時間の(9/10)倍
よって、Aの1歩の速さは、Bの1歩の速さの (8/5)÷(9/10)=16/9(倍) となる。
言い換えると、Bの1歩の速さは、Aの1歩の速さの(9/16)倍 である。
そこで、Bに対するAの相対速度は、Aの1歩の速さの 1-9/16=7/16(倍)
このとき、AがBに追いつくまでに、 28÷7/16=64(歩) かかる。 (終)
(コメント) Aの歩幅を x とすると、Aの28歩は、距離に換算して、 28x
Bに対するAの相対速度は、 (7/16)vA で、T時間後にBに追いついたとすると、
その間に移動する距離は、 (7/16)vA・T で、 28x=(7/16)vA・T
よって、 T・vA/x=28÷(7/16)=64(歩) となり、上記の本解と別解が関連づけられた。
#読者の方で、もっと簡明な解法を思いつかれた方は、是非ご教示ください。
DD++さんからのコメントです。(平成30年8月25日付け)
こんなのでどうでしょう。
A が 80 歩進むことを考える。この間に B は 80*(9/10) = 72 歩進むことができ、それは、
A の歩幅にして 72*(10/16) = 45 歩分の距離である。すなわち、A は 80 歩進む間に B よ
りも 80-45 = 35 歩分の距離多く進むことになる。
いま、A は B よりも 28 歩分多く進みたく、これは 35 歩分の 8 割に相当する。
よって、A が歩くべき歩数は 80*0.8 = 64 歩
# 最初の 80 歩は、「9/10 と 10/16 を順にかけた時に分数が残らなさそう」という基準で選
んでいます。別に 160 歩などでやっても問題ありません。
(コメント) 歩数(距離)のみに着目をした解法、とても分かりやすいですね!DD++さんに感
謝します。
りらひいさんからのコメントです。(平成30年8月25日付け)
簡明ではないけれども、わたしならこう考えます。
Aの歩幅を距離1、Aの進む速さを1とすると、
Bの歩幅の距離 … 10/16 = 5/8 、Bの進む速さ … {9*(5/8)}/{10/1} = 9/16
となる。
AとBの進む速さの差 … 1-9/16 = 7/16
追いつくまでにかかる時間 … (28*1)/(7/16) = 64
よって、その時間のAの歩数 … (1*64)/1 = 64
#やっている計算は結局のところ管理人さんの別解と同じですけど、距離と時間と速さの基
本的な関係式がメインなので、変なミスをしにくいかなと思います。
別解(Bを基準にしてみる)
Bの歩幅を距離1、Bの進む速さを1とすると、
Aの歩幅の距離 … 16/10 = 8/5 、Aの進む速さ … {10*(8/5)}/{9/1} = 16/9
AとBの進む速さの差 … 16/9-1 = 7/9
追いつくまでにかかる時間 … {28*(8/5)}/{7/9} = 288/5
よって、その時間のAの歩数 … {(16/9)*(288/5)}/{8/5} = 64
(コメント) Aの歩幅を距離1、Aの進む速さを1とすると、立式が見通しよくなりましたね。りら
ひいさんに感謝します。
DD++さんの解き方に刺激されて、次のような別解を考えてみた。
(別解) A、Bの歩幅の比は、1/10:1/16=16:10=8:5 である。
また、同じ時間でA、Bの進む距離の比は、8×10:5×9=16:9 である。
したがって、16-9=7で、これがAの28歩に相当するので、1当たり4歩となる。
よって、Aは、16×4=64歩でBに追いつく。 (終)
(コメント) このような算数の問題は歩数算と言われ、就職試験等でも頻出の問題らしい。
読者のために練習問題を残しておこう。
練習問題 甲の3歩の距離と乙の4歩の距離は同じで、甲が4歩進む時間と乙が5歩進む
時間が同じである。
今、乙が50歩進んだとき、甲が乙の後を追うとすれば、甲は何歩目で乙に追い
つくか。
(解) 甲、乙の歩幅の比は、1/3:1/4=4:3 である。
また、同じ時間で甲、乙の進む距離の比は、4×4:3×5=16:15 である。
したがって、16-15=1で、これが乙の50歩に相当し、甲の50×3/4=150/4歩に
相当する。
よって、甲は、150/4×16=600歩で乙に追いつく。 (終)