・酔っぱらいの行動パターン                 GAI 氏

 お酒を飲んで電車に乗ると、次の駅で降りるはずでも、ついつい眠り込んで降りる駅を乗り
越し、通り超した駅で折り返しの電車に乗って戻る経験を一度はやらかしたことは何方にも
あるかと思います。

 そこで、そのようなパターンについて考えることにします。

例 ある路線には5つの駅があり(1,2,3,4,5の駅名とする。)、電車はこの区間を上り、下りの
  電車が走行しているものとする。

 酔っ払いが2の駅で乗り込み、3の駅で降りるつもりとする。この時、次の7つのパターンが
発生する。

2->3         (無事、事前に目覚め降りれた)
2->4->3              (3の駅で降りそこない、4の駅でUターン)
2->5->3            (3の駅で降りそこない、5の駅でUターン)
2->4->1->3           (3の駅で2度降りそこなう)
2->4->1->5->3        (3の駅で3度降りそこなう)
2->5->1->3      (3の駅で2度降りそこなう)
2->5->1->4->3        (3の駅で3度降りそこなう)


 この様に一度折り返した駅や乗車駅では目覚めることがなく、また目的の駅に着く前に降
りることはないものとする。

 また、これを、3の駅で乗り込み、2の駅で降りる場合は、

3->2
3->1->2
3->1->4->2
3->1->5->2

の4パターンとなる。(最初の電車の方向は正しく乗り込むものとする。)

 そこで、今度は、10の駅を持つ路線で考える。(1,2,3,・・・,10を駅名とする)

 酔っ払い客が、

  [1]乗車駅3:降車駅6   [2]乗車駅6:降車駅3

である場合の帰り方はそれぞれ何パターン生じるか?


 らすかるさんからのコメントです。(平成30年8月15日付け)

 目的駅より先の駅がa個、目的駅より手前の駅(出発駅より手前も含むが出発駅は含まな
い)がb個とすると、

(1) a>b のとき、 Σk=0〜b{aPkaPk+1}・bPk

(2) a≦b のとき、 1+Σ k=1〜a aPk・{bPk-1bPk}

となり、

 [1]は、a=4、b=4 なので、(2)により、2229パターン

 [2]は、a=2、b=6 なので、(2)により、87パターン

# 例題の値が、7パターンと4パターンになることは確認しましたが、それ以上の検算はしてい
 ませんので、合っているかどうかわかりません。


 GAI さんからのコメントです。(平成30年8月15日付け)

 凄い分析力。共に正解です。この様に一つの式で導けるとは驚きです。
プログラム的にやっと出した結果でしたが、これを式で導ける(2つのパターンが微妙に異な
ることも含め的確に処理されていることに感心します。)とは!



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