線形結合                                   戻る

 次の東北大学 後期文系(2004)の問題は、線形結合に関する問題である。

問題  平面上の単位ベクトル a、b、c、d があり、以下の関係を満たすとする。
  a⊥d 、b⊥c 、a・b=k (−1<k<1) 、a・c>0 、b・d>0
(1) F=pa+qb と表されるベクトルFを考える。係数 p および q をベクトル F、a、b
  の内積とkを用いてそれぞれ表せ。
(2) ベクトル c および d を a、b、k を用いて、それぞれ表せ。
(3) ベクトルGが G=rc+sd と表されるとき、(1)で与えられたベクトルFとの内積F・G
  を k、p、q、r、s を用いて表せ。

(解)(1) F・a=p+kq 、F・b=kp+q より、q を消去して、

 (1−k2)p=F・a−kF・b から、 p=(F・a−kF・b)/(1−k2)

同様にして、 q=(−kF・a+F・b)/(1−k2)

(2) c=ma+nb とおくと、 c・b=km+n=0 より、 n=−km

 c・c=m2+2mnk+n2=1 に代入して、 m2−2m2k2+m2k2=1 より、

 (1−k2)m2=1

ここで、 a・c>0 より、 m+kn=(1−k2)m>0 で、−1<k<1 より、 m>0

よって、 m=1/√(1−k2) で、 n=−k/√(1−k2)

 したがって、 c=(1/√(1−k2))a+(−k/√(1−k2))b=(a−kb)/√(1−k2)

同様にして、 d=(−ka+b)/√(1−k2)

(3) F・G

={(F・a−kF・b)a+(−kF・a+F・b)b}/(1−k2)・{rc+sd}

={r(F・a−kF・b)a・c+s(−kF・a+F・b)b・d}/(1−k2)

ここで、 a・c=√(1−k2) 、b・d=√(1−k2) なので、

 F・G={r(F・a−kF・b)+s(−kF・a+F・b)}/√(1−k2)

 =rp√(1−k2)+sq√(1−k2)=(pr+qs)√(1−k2)  (終)


(追記) 令和7年12月29日付け

 次の東北大学 前期理系(2005)の問題は、基本的な問題だろう。

問題  0<t<1/2 とし、平面上のベクトル a、b と単位ベクトル e が
(イ) (1−t)a+tb=e
(ロ) (1−t)(a+e)=t(b+e)
  を満たすとする。さらに、平面上のベクトル x があって、x−a と x−b が垂直で、長さ
  の比が t : 1−t となるとする。このとき、内積 x・e を t で表せ。

(解) (1−t)a+(1−t)e=tb+te=e−(1−t)a+te より、 (1−t)a=te

 よって、 a=(t/(1−t))e

また、 te+tb=e より、 b=((1−t)/t)e なので、

 a・b=1 、a+b=(t/(1−t))e+((1−t)/t)e={(2t2−2t+1)/(t(1−t))}e

 |x−a|:|x−b|=t : 1−t より、|x−b|=((1−t)/t)|x−a|

すなわち、

 |x−((1−t)/t)e|=((1−t)/t)|x−(t/(1−t))e|=|((1−t)/t)x−e|

両辺を平方して、

|x|2−2((1−t)/t)x・e+((1−t)/t)2=((1−t)/t)2|x|2−2((1−t)/t)x・e+1

より、

(1−((1−t)/t)2)|x|2=1−((1−t)/t)2

ここで、0<t<1/2 より、1−((1−t)/t)2≠0 なので、 |x|2=1 となる。

よって、 (x−a)・(x−b)=|x|2−(a+b)・x+a・b に代入して、

 1−{(2t2−2t+1)/(t(1−t))}x・e+1=0 より、

 {(2t2−2t+1)/(t(1−t))}x・e=2

 すなわち、 x・e=2t(1−t)/(2t2−2t+1)  (終)



  以下、工事中!