登録番号 0009 赤福(和菓子)
俗に「花よりだんご」と言われるように、「お伊勢参り」と言えば
誰が何と言おうと絶対に「赤福」だろう。
お伊勢参りも無事済ませ、重厚な雰囲気の赤福本店で、お茶
をすすりながら赤福をいただくときは正に至福のときだ。
近くを流れるせせらぎの音は、遠くを旅してきた旅人の疲れを
癒してくれる。
(クリックして拡大写真) 赤福の形は、伊勢神宮の神域を流れる五十鈴川の清流を餡
に見立てているという。確かに箱を開けた瞬間は、川の流れる
ような趣を感じた。餡に包まれた白いお餅は正に川床の小石だ。
赤福の名前の由来は、「赤心慶福」。
とても美味しい赤福であるが、困った問題がある。それは日持ちがしないという点である。
夏は製造日共2日間ということなので、買った次の日までには食べ終えなければならない
わけだ。(ただし、冷凍保存すれば、2週間程度持つらしい。)
でも、この赤福の弱点は、それほど気にする必要はなさそうだ。我が家でも赤福本店で
2箱を購入して、1箱は今晩の宿泊先で、残りの1箱は自宅に帰ってからということにした
筈なのだが、宿泊先で一風呂浴びているうちに、2箱とも食べられてしまった。「だって、お
いしいんだもん!」ということらしいが、「あ〜、私も食べたかったな!」。
なお、赤福に似たネーミング、パッケージのものがかなり売られているので、是非正真
正銘の赤福を購入して、至福の時を味わってもらいたいものだ。
平成19年10月12日、創業300年(1707年創業)の「赤福」で、消費期限偽装が発覚
した。なんでも、出荷しなかった商品を冷凍保存し、解凍した日を改めて製造日として出荷
していたらしい。ただし、「赤福」からの問い合わせに対し、管轄の保健所は「問題なし」と
回答していたようだ。そのことから、ずっとこの慣行が続いていたらしい。
伊勢神宮内宮前のおかげ横丁にある赤福本店を前にすると、江戸時代のお伊勢参りの
情景が蘇るようだ。この問題に挫けないで、是非再起を図ってもらいたいものだ。全国の
赤福ファンのためにも...。